オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その21 Mangere Bridgeの道路工事 10-03-06

2007-08-15 10:11:39 | 第21-30回
その21 Mangere Bridgeの道路工事

  毎日通るMagere Bridge(マンガレーブリッジ)。
日によっては一日数回往復することもある。うちからオークランド側にでるに
は、必ず渡る橋である。
State Highway20号線は、南はAuckland International Airportと Manukau
Cityから北は Mt Roskill(マウントロスキル)を繋いでいる。
ニュージーランドでは高速道路(State Highway)のことをMortar Way と呼ぶ。
高速料金はなく、ただである。だからに日に何回も行き来したり、長距離通勤
する訳である。

私の住む町はこの橋に袂にあるので、町の名もMagere Bridge となっている。
通常オークランドと記載してるが、行政区画はManukau(マヌカウ) Cityに属
する。Magere Bridge から南はManukau City 、Harbour Bridgeから北は
Northshore Cityである。

Auckland Cityは、北はHarbour Bridge、南は Mangere Bridgeにはさまれた
地域。オークランドは上下がくびれたボトルネックといわれるゆえんである。

Magere Bridgeは、ニュージーランドの原住民のマオリ族のひとつTainui(タ
イヌイ)の北端の居住地である。Tainui族はここから南、 Waikato(ワイカト)
地方を支配していた。現在はマオリ人は全人口の10%ほどであるし、この地
域もいろんな人種が住んでいるため、マオリ人以外は特にこの歴史を意識する
ことはないだろう。
Magere Bridgeは、昔からリタイアした中流クラスの白人が多く住み、老人用
スクーターでお買い物にいけるようなのどかな町である。

Magere Bridgeの西側はTasman Sea、東側はPacific Oceanで潮の満ち干も違
うらしい。

オークランド空港はこの橋より南側にあるので、橋は空港から町にでる通路に
なっている。

Magere Bridgeに一ヶ月前から大きなサインボードがでていた。
あまり深く気にも留めず、毎日通りすぎていた。

その週の月曜、2月13日にポストに“Weekend lane closures on SH20 Mangere
Bridge Feb 17 to Apr 10”というちらしがはいっていた。
そのDetour Routeによると対岸のOnehungaへ行くには、まず Otahuhu(オタ
フフ)方向にむかい Great south Roadに入り、そこから Church streetに行
ってOnehungaにたどりつくという回り道である。
時計回りに行けばほんのちょっとのところを、反対時計回りにぐるっと1周近
く行くという感じである。
2月17日の週末から4月10日まで、毎週末金曜の11時から月曜の朝5時ま
でMagere Bridgeの北行き斜線が道路工事のため閉鎖とある。


これは早速、私達の日常の生活に影響を及ぼした。
初日の18日に私はPenroseのワークショップへ車のタイヤを替えに行った。
普段なら橋を渡って10分のところなのに、迂回路を通って30分もかかってし
まった。帰りに北側からは橋を渡ったが、やはり道路閉鎖していた。

その日バスで街に行った友人によると、ほんの橋をこしただけのOnehungaまで
1時間かかったそうである。普段なら5分なのに。

夜6時のニュースで、私が通ったすぐ後に迂回路のPenroseでトラック横転、
ドライバー死亡と報じていた。
まったくこの橋の閉鎖がなく、この迂回路を通らなければこのドライバーは死
なずにすんだかもしれない。交通事故などで、あの時あの場所にいなければと
悔やまれることは多々ある。

その日の6時のニュースでMangere Bridgeの閉鎖が報じられ、最長5キロの停
滞、また不慣れな迂回路でGreat South Rdでトラックの大事故と非難ごうごう
だった。ある人は2時間も車に閉じ込められたそうだ。

20号線を避けてオークランドに入るには、Manukauから1号線に入らなけれ
ばならない。
説明、迂回路の表示が不親切なので、車は通常どおりManukau City空港方向か
ら入ってくる。そして我が家のすぐそばのCoronation Rdで20号線からだされ、
例の迂回路でOnegungaにたどりつくことになる。

空港勤務の友人によると、空港からの車はManukau Cutyから1号線でオークラ
ンド市内へ向うよう指示されていたそうだ。
まあ空港に到着後だから、多少遅れて市内に着いてもいいかということである。
もしこれが橋の南行き斜線だったら大問題である。橋の工事を知らずにいつも
通りの時刻にでたら、飛行機に乗り遅れてしまう。


翌日2月19日(日)に私達は南へ50km、片道2時間ほどの所にある
Raglan(ラグラン)へピクニックに行った。
ラグランはサーフの名所としても知られている。
私達一家は砂浜から釣れない釣りを楽しみ、いなり寿司、サラダで昼食を取っ
た後、サーフビーチへ行った。
ハンググライダーで目の前をいったり来たりする鳥人間を眺めたり、何かに憑
かれるように沖まで泳ぎ、波に乗ってでサーフで岸までの往復を繰り返すサー
ファーの群れをぼんやり眺めて過ごした。
ラグランの休日は,のんびりしていい休養になったが、行きは苦労した。

その朝、一緒にラグランに行く夜勤明けの娘をピックアップにオークランド病
院に向った。
橋が渡れなし、指定の迂回路をさけて、Otahuhuから1号線北行きに乗り町へ
向おうとした。
ところがここも工事中。Motorway の入り口がふさがれている。指示通り行く
と、橋を渡ってMotorwayの反対側にいったん渡り、また別の橋でこっち側へ渡
り、やっと北行き1号線に乗るというもの。
どこにもどうやってMotorwayに乗れるのか、いったい迂回路はどこに向ってい
るのか書いてなくて表示が不親切。
ナビゲーターの主人は道を間違えるし、息子も不慣れな道でイライラし朝から
車中は険悪な雰囲気になる。通常20分のところが1時間もかかった。

その日夕方、町から帰ってきたら反対車線もふつうに動いていた。予告だと月
曜朝5時なで閉鎖のはずなのに。この週末は第一回目とあって苦情、問題が多
いので早めに工事を切り上げたのかも。

週明け、橋の脇に今週は工事延期とあった。
さらに2月25日のヘラルド新聞によると、3月24日まで工事は延期とある。
3月24日からはひとつではなく、三つの迂回路を使い、工事期間も日曜朝ま
でとなると言う。オリジナルのプランの月曜日5時までの閉鎖だと、週明けの
通勤通学に影響がでることはまぬがれないからだ。

Magere Bridgeに平行して、古い橋がある。
昔はこの橋を使って空港方面へ向ったが、今は自転車、歩行人に通路となって
いる。工事中この古い橋をを臨時で使うとかできないものだろうか。

ここだけでなくあちこちで工事。3月で年度末が近いせいかな。
2月26日ノースショアーの友人宅へ。
1号線でHarbour Bridge を渡ってからTakapuna(タカプナ), Devonport
(デーバンポート)へ出る Akoranga Drive(アカランガドライブ)の出口が閉
まっている。
そのため次の出口まで車が数珠繋ぎになっていた。それならそうと橋を渡る前
から表示が出ているべきである。そこまで来てからでられないとわかる。
土日で交通量は少ないとはいえ、約束の時間に遅れる人もあるであろう。


これらの一連の道路閉鎖は、まあ交通局は事前にある程度情報を流していたと
思うが、ニュージーランド人の一般気質からして見ていないだろうなと思う。
見てなくて、当日道でスタックして怒るというパターンである。今日は工事だ
から回り道しなきゃとはだれも思っていないと思う。
Motorway から1時間以上のスタックの上やっとでれたと思ったら、行ったこと
もないへんな道を行かされる。でもみんな迷子の羊のようにだらだら後をつい
ていくのである。

朝夕の交通停滞は日常茶飯事であるが、みんなお行儀よく停滞の列で耐えてい
るように見られる。ホーンを鳴らして、前行車をせかしたりしない。
たとえ青信号でボッートして発車しなくても、しばらくはみんな待っている。
ちょっと長いなと感じられると、軽くピット鳴らして注意を促す程度である。
都会であるオークランドでも、車はのんびり走っている。
この雰囲気というか、運転のタイミングが違うためせっかちなアジア人ドライ
バーの事故をおこしがちだ。
それでも田舎から来た人は、オークランド人はせっかちで車も多いので恐ろし
くて運転できないという。

3月24日からのMagere Bridge の北斜線はこれら教訓を受けて、事故なくす
すむ事を祈りたい。土日は町になるべく出ないようにしよう。

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