原題:『Christopher Robin』
監督:マーク・フォスター
脚本:トム・マッカーシー/アレックス・ロス・ペリー/アリソン・シュローダー
撮影:マティアス・コーニッグスウィッサー
出演:ユアン・マクレガー/ヘイリー・アトウェル/ブロンテ・カーマイケル/ジム・カミングス
2018年/アメリカ
少年の純真な心を失った原因について
実はくまのプーさんとピーターラビットはどちらもイギリス出身なのであるが、さすが本作はディズニー作品ということで『ピーターラビット』(ウィル・グラック監督 2018年)のような「毒」はない。
アットホームな本作に不満があるとするならば、主人公のクリストファー・ロビンの寄宿学校時代と兵役時代の描写が足りなかったところにある。クリストファーが「効率主義」に陥り「少年の心」を失った原因は効率性が求められたこの2つの時代を経てからで、戦後、就職先の鞄会社でもクリストファーは能率向上専門家として働いているからである。
本作を象徴しているリチャード・M・シャーマンの「ビージー・ドゥイング・ナッシング」を和訳しておきたい。
「Busy Doing Nothing」 Richard M. Sherman 日本語訳
僕は何もしないことで忙しい
何もしないこと
それが僕にとっての人生
だって僕が何もしていない時は
僕にとって最も適した何かをすることに忙しいのだから
だって僕は何もしないことで忙しいのだから
自分に休む時間などあり得ないことが分かったよ
何もしないことで忙しくしていると
僕は何かをすることに忙しいんだ
何もしないということは
僕がする最高の何かなんだ
Busy Doing Nothing (Christopher Robin Soundtrack)