原題:『街の上で』
監督:今泉力哉
脚本:今泉力哉/大橋裕之
撮影:岩永洋
出演:若葉竜也/穂志もえか/古川琴音/萩原みのり/中田青渚/岡田和也/成田凌
2021年/日本
ネタバレしないままのギャグについて
主人公で下北沢の古着屋の店員である荒川青を中心に相手の女性たちと気持ちが通じるようで通じない微妙な匙加減が上手く描かれていると思うのだが、個人的には、例えば、撮影現場の控え室に案内された青が渡された衣装が青の私服と同じような青のシャツと白のボトムスだったり、青のシーンはカチンコ上「18」なのだが、青が上手く演じられないために青の代わりにスタッフの一人が演じることになり、シーンが「18」のままで青のシーンのカットが確定だったり、その後、打ち上げの席で、一人で飲んでいる青に声をかけてきたのが城定イハで、彼女は自分の名字の漢字を説明するのだが、どう考えても説明が必要なのは彼女のキラキラネームの方だったり、青と川瀬雪に声をかけてきた警察官が自分の母親の再婚相手の娘を好きになってしまい、その「姪」と自分とは結婚できないと悩みを打ち明けるのだが、血縁関係がないのだからこの場合は結婚できるはずで、このようなギャグがネタバレしないまま散りばめられており、最後まで飽きさせないところが素晴らしい。
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