原題:『聖の青春』
監督:森義隆
脚本:向井康介
撮影:柳島克己
出演:松山ケンイチ/東出昌大/竹下景子/染谷将太/安田顕/柄本時生/筒井道隆
2016年/日本
「究極のオタク像」について
村山聖の風貌はネフローゼ症候群によるむくみなのであるが、少女マンガを愛読したり将棋以外にも囲碁や麻雀も得意で、対人関係は不慣れという点においても「オタク気質」があったように思う。しかしここまで将棋が強いから他のことは許されるわけで、ある意味究極のオタク像であるだろう。時々挟まれる誰もいない平原に一人佇む村山のシーンが寂寥感を増している。
村山の最後の対局は1997年度のNHK杯戦の決勝で、相手は羽生善治なのだが、優勢だった村山は最後に悪手で負けてしまい、羽生との対戦を通算6勝7敗で終えている。どうもこの通算成績が気になるのだが、もしも村山が勝って7勝6敗だとしたら村山はそれで満足してしまい、次戦を考える必要がなくなるからわざと負けたように見えなくもない。
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