hiroべの気まま部屋

日ごろの出来事を気ままに綴っています

田中一村展

2018-09-14 09:36:09 | 絵画鑑賞

(田中一村「アダンの海辺」、岡田美術館ポストカードより転載)

 昨日は箱根の岡田美術館の「田中一村展」を見て来ました。

 田中一村、東京美術学校では東山魁夷の同級生、しかし中央画壇では評価されず、千葉時代を経て、晩年の20年間を奄美大島で過ごし、緻密な花鳥画を残した孤高の天才画家、ということです。
 存命中(1977年没)は評価されず、wikipediaによれば、ここ20年ほど前から評価されるようになり、各地で展覧会が開かれているようです。


(岡田美術館・田中一村展のチラシより、「白花と赤翡翠」)

 私が知ったのは、2,3年前だったと思いますが、TV番組の「鑑定団」でした。出品されたのは千葉時代の、一般的な日本画といった作品を描いていた時代のものだった記憶がありますが、番組で紹介された一村の作品(おそらく奄美時代の作品)が素晴らしくて、一村の名前だけが頭に残りました。

 岡田美術館の館長は作品の緻密な描写から「昭和の若冲」と呼んでいるとのことです。また、奄美の南国風の作品から「日本のゴーギャン」とも呼ばれているようです。
 私は、その作品の温かなそして何となく幻想的な雰囲気から「日本のルソー(アンリ・ルソー)」と呼びたいと思います。 


(田中一村「熱帯魚3種」、岡田美術館HPより転載)

 この作品展は、毎週のように送られてくる旅行会社のパンフに乗っていて、まだ開催前に知ったのですが、結局終了間際の昨日出かけてやっと観てきました。

 で、結果ですが、ともかく奄美時代の作品3点(冒頭からの3作品)は素晴らしい作品でした。もっとも、残りは千葉時代の作品で、「田中一村展」と銘打っていましたが、展示作品は合わせて8点だけ(「アダンの海辺」以外は岡田美術館所蔵)でした。
 ということで、満足度は半分ぐらいだったです。

 もっとも、岡田美術館、日本画と焼物などを所蔵する美術館ですが、その所蔵品はかなり有名な作家の作品が多くあります。箱根の日本画の美術館では富士の景色が素晴らしい「成川美術館」がありますが、それと比べても数段ハイレベルの作品を所蔵しています。
 今回も一村の関連展示ということで、一村に影響を与えた有名画家(若冲や魁夷など)の作品が多く登場していました。いずれも、岡田美術館が所蔵する作品でした。
 いわゆる常設展示もあり、日帰りで時間もなく、一村とその関連作品だけで疲れて、ざっと見ただけでしたが、また出かけたいと思います。

 それよりも、一村の作品をもっと見たいので、前から思ってはいたのですが、奄美大島にある「田中一村記念美術館」に行かねばとも思っています。



 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この名前 初めて聞きました (屋根裏人のワイコマです)
2018-09-14 20:17:48
芸術や絵画には、超疎い私は、今回初めて
田中一村・・・という名前を聞きました。
なので作品も作風もまったく初めてです
一番最初の作品は なんとなくいいな~
後の魚の作品もいいんでしょうが馴染みの
ない魚は、一寸グロテスクです・・
また奄美大島にある「田中一村記念美術館」
を見てから・・いろいろと教えてください
奄美大島・・鹿児島から船で、飛行機で
憧れの島です。
返信する
ワイコマさん (hiroべ)
2018-09-14 21:40:06
有名画家と言われる人は、日本人画家でもかなりの
人数がいると思います。
でも、知っている画家はおそらく学校で習った
範囲ですから、人数は少ないですよね。
特別に絵に興味がなけれは、普通の人は
そうだと思います。私もその一人です。
この一村さんも、最近TV番組で知ったばかりです。

しかし、実際の絵を観ると、この世界で有名に
なったのも納得がいきました。素晴らしいです。
冒頭の絵は、傑作の1枚ということですから、
なおさらだとはお思いますが、凄いです。
奄美までは出かけられないと思いますので、
東京などで展覧会があったら是非観てみてください。
返信する

コメントを投稿