冬ごもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来なきぬ 咲かざりし
花もさけれど 山を茂み 入りても取らず 草深み 取り手も見ず
秋山の木の葉を見ては 黄葉(もみじ)をば
取りてぞ偲(しの)ふ 青きをば 置きてぞ 歎(なげ)く
そこしうらめし秋山ぞ 我は
風香意訳:冬が過ぎ、春がやってくるとそれまで鳴かずにいた鳥もやってきて鳴きます。また咲かなかった花も咲きます。でも、山が茂っているので分け入って手に取ることはできません。下草が深いので折りとって見ることもできません。秋山の木の葉を見ては、色づいた葉を手にとって想い偲ぶことができます。でも青い葉はそのまま置いて私は嘆くことしかできません。
やはり私は秋山です。そう私の心そのものなのです。私は。
万葉集 巻一 一六にある額田王(ぬかたのおおきみ)の歌で,平成19年度の万葉の歌音楽祭にはこの歌で出場させて頂いた歌でもあります。
古代中国の漢詩の世界にもよくみられる春秋競いの歌を意識したこの歌は、額田王の知性の高さも感じる一首でもあります。
「天皇(天智天皇)、大臣藤原朝臣(中臣鎌足)に詔(みことのり)して、春山の万花の艶(にほひ)と秋山の千葉の彩とを競ひ憐れびしめたまふ時に、額田王が歌をもちて判(ことわ)る歌」とあります。
現代でいうなら、宴会の席で1首詠んでみなさいと言われ、すぐさま詠んだというところでしょう。
春を褒め、春を否定する。そして秋を褒め、更に秋を否定する。では一体どちらがいいのかと宴席にいる人々の気持ちを引き寄せて、結句で自分の心を「私は秋山です」と表現する。
万葉歌人の名にふさわしい素晴らしい句で、ちょうど今の時期詠まれたのではないでしょうか。
今日の愛知県は雲ひとつないまさに秋晴れのいい一日。
自然の美しさに感動できる心を万葉人同様、いつまでも持ち続けていけたらと思っています。
写真は、昨日叔母のお見舞いに京都へいった帰り道すがら。京都府亀岡市のもみじのじゅうたんです。
花もさけれど 山を茂み 入りても取らず 草深み 取り手も見ず
秋山の木の葉を見ては 黄葉(もみじ)をば
取りてぞ偲(しの)ふ 青きをば 置きてぞ 歎(なげ)く
そこしうらめし秋山ぞ 我は
風香意訳:冬が過ぎ、春がやってくるとそれまで鳴かずにいた鳥もやってきて鳴きます。また咲かなかった花も咲きます。でも、山が茂っているので分け入って手に取ることはできません。下草が深いので折りとって見ることもできません。秋山の木の葉を見ては、色づいた葉を手にとって想い偲ぶことができます。でも青い葉はそのまま置いて私は嘆くことしかできません。
やはり私は秋山です。そう私の心そのものなのです。私は。
万葉集 巻一 一六にある額田王(ぬかたのおおきみ)の歌で,平成19年度の万葉の歌音楽祭にはこの歌で出場させて頂いた歌でもあります。
古代中国の漢詩の世界にもよくみられる春秋競いの歌を意識したこの歌は、額田王の知性の高さも感じる一首でもあります。
「天皇(天智天皇)、大臣藤原朝臣(中臣鎌足)に詔(みことのり)して、春山の万花の艶(にほひ)と秋山の千葉の彩とを競ひ憐れびしめたまふ時に、額田王が歌をもちて判(ことわ)る歌」とあります。
現代でいうなら、宴会の席で1首詠んでみなさいと言われ、すぐさま詠んだというところでしょう。
春を褒め、春を否定する。そして秋を褒め、更に秋を否定する。では一体どちらがいいのかと宴席にいる人々の気持ちを引き寄せて、結句で自分の心を「私は秋山です」と表現する。
万葉歌人の名にふさわしい素晴らしい句で、ちょうど今の時期詠まれたのではないでしょうか。
今日の愛知県は雲ひとつないまさに秋晴れのいい一日。
自然の美しさに感動できる心を万葉人同様、いつまでも持ち続けていけたらと思っています。
写真は、昨日叔母のお見舞いに京都へいった帰り道すがら。京都府亀岡市のもみじのじゅうたんです。
先日のライブの美しい声の方も、よくわかりました。
奈良の方も、今、里の紅葉が見になってきましたです。
談山神社のもみじがピークなのかな。
以前、確か川上村の五色湯へ行かれたと聞きましたが、今日あの辺りを走っていて、つい車を止めてシャッターを切りました。
五色湯辺りの紅葉は、きっと深みを増して川面に映る彩りもきっと鮮やかなんでしょう。
そんな場所が身近にあるようでうらやましい限りです。
いや、この季節は距離を問わず走り続けてるんでしたね(笑)
談山神社なんですが、これだけ奈良通いしてるにも関わらず一度も足を踏み入れたことがありません。一度位は行っておかないとって奈良の知人にもよく言われるんですがどうも足が向かないんですねえ(笑)
まだまだ知らない奈良がいっぱい!
次回をいつにしようか日々思案中です(笑)
また奈良情報教えて下さいね。コメントサンキューでした!
四季折々に風情を感じる事が出来るのも日本に生まれた喜びでしょう(^O^)/
さて、現代と違い古代の山は今よりももっと色鮮やかだったと思われますo(^▽^)o
春は若い娘の様な色とりどりな花が咲き夏は青々とした力強い男衆の様に。
秋は枯れてもなお色鮮やかな母の様に山を染め、冬は雪を身に纏い真っ白な美しい姿に帰る(変える)
人生そのものですねヾ(@⌒ー⌒@)ノ
山の詩を詠みながら自分の人生を詠んでた…なんて深読みし過ぎですねf^_^;)
今の植林された山は同じ色ですが自然の山は様々な色をしてるのが写真から掴み取る事が出来ますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
俺も秋山に行きたくなりましたo(^▽^)o
是非、お出かけ下さい!
1年の中でも季節の移り変わりを一番感じることができるこの季節ですから!
それにしても相変わらず詩人やなあ!
深読みについては、万葉集にもよくある話なんですよ。
この句も、ある解釈では春を天智天皇、秋を天武天皇に喩え、やはり私は天武天皇がよかったというようにも捉えられている句です。古代においては、物に想いを寄せる歌は数多く詠まれています。
秋の夜長。是非万葉集の世界もご堪能下さい(笑)
コメントサンキュー!
Good Morning!
忙しい合間をぬって過日もDVD届けて下さったことにほんとに感謝しています。
愛知で想いを馳せる!
私も日々そうしています!
近くの山を見ては、大好きな忍阪山に思いを馳せ、また時には近くに流れるドブ川の水音だけ聴いて、奈良の小川の流れに心の中で置き換える。
こんな日々の繰り返しです。
だからこそ、ほんものをみた時の感動は更に深い感慨に変えられるのかもしれません。
愛知の大きな公園!
いいじゃあ~ありませんか!
そうした感性をお互いにいつまでも持ち続けて居られたら素敵ですね!
今日もコメントサンキューでした!
追伸:ハイウエイオアシスのDVD映像を見て、日々反省している私ですが、改めて花れんちゃんがああして貴重!?映像にしてくれたことに感謝しております。またあの日のPAさん、Good Job!でした!こちらにも感謝でございます!Thank you so much!!!!!
特にMCは何度か見るウチに風香さんの状況がみて取れるようになりましたよo(^▽^)o
観察して見えない状況を想像するのはやはり万葉集を紐解くかの如く難しくて面白いですo(^▽^)o
また、映像に収めたいです(^O^)/
車中での上映!誠にありがとうございます(笑)
状況が見て取れるとは、すでに化けの皮が剥がれ落ちてしまった気がします(笑)
MCは数少ないライブの度、頭が痛いです(泣)
だいたいしゃべりというものが苦手なんです!
みなさんみたいに気の利いたことがいえるといいですがねえ!
持って生まれた性分ですから、どうしようもないです。
ライブ映像収めたい!とおっしゃって頂けるのは、お世辞半分としても力になるお言葉!ありがたく受け取らせて下さい!
今後もお手柔らかにね!
サンキュー!