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『ホワイトラビット』 伊坂幸太郎 著

2018年07月10日 | 読書

伊坂幸太郎さんの『ホワイトラビット』(2017年 新潮社刊)を読みました。

楽しさを追求したら、こういう小説になりました。最新書き下ろし長編は、予測不能の籠城ミステリーです! 仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。「白兎事件」の全貌を知ることができるのはあなただけ! 伊坂作品初心者から上級者まで没頭度MAX! あの泥棒も登場します。(新潮社HPより)


いやぁ、巧妙なトリックにすっかりやられてしまいました。
本来トリックって、犯人が警察なんかを欺くためのモンだと思うんですが、
今回は完全に読者を楽しませるためだけに仕掛けられていました。

連続して2回読んだのですが、2度目の方が楽しめたのは初めてです。


伊坂さんらしいテンポの良さと軽妙な会話にクセのある登場人物。
「偉大な漫画家にちなんだのか、それとも回文を楽しみたいのか、
たいがいはオリオオリオと呼んでいた。」のくだりがツボです。

ほとんどコメディ作品と言える内容の本作ですが、
ひとり綿子ちゃんだけさんざん蹴られまくり、青あざだらけに
されているのは如何なモンでしょう。
氏の他の作品でも残酷な場面が結構見受けられますが、
あれって無いと具合悪いんでしょうかね。

それと父親のサバイバルゲームのコレクションの活躍の場が
もっとあってもよかったんじゃないかと思うのと、
冒頭に出てきた兎田の年上の相棒、猪田勝さんですが、
名前付きで出てきたにも関わらず、それ以降出番がなかったのが残念でした。
(綿子ちゃんを誘拐する役とか使いようがあったように思えるんですが)
あと中村と今村のコンビが優秀すぎ。

いろいろ書きましたが面白い話でした。
『レ・ミゼラブル』も読まないといけませんね。

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