新しい年、2008年。明けまして、おめでとうございます。より多くの人に、幸多い年でありますように。
古きをたずねて、新しきを知る・・・年の初めに、ちょっと昔を振り返ってみましょう・・・というと、格調高いですが、なんていうことはない、去年の回顧記事のご紹介です。いきなり、がっかりしないでくださいね。
われらが日本と言えば、今やフランスでは、これをおいて他にない、というくらい、マンガ(manga)ですね。去年(といっても、先週のことですが)28日のフィガロ紙です。陶酔の中のマンガ・・・絶好調だったマンガの出版事情を紹介しています。
2007年にフランスで出版されたマンガの本は、4,300冊。12年連続右肩上がりに増えており、新記録だそうです。景気の思わしくない出版業界にあって、これは異例ともいうべき活況を呈しているわけで、今までマンガには目もくれなかった出版社までがマンガに進出し始めたそうです。背に腹はかえられなくなったのか、マンガの文化的価値をようやく認めたのか・・・こうした隆盛は、1月24日に始まる第35回のアングレーム(Angouleme)マンガ国際フェスティバルでまた確認することができそうです。きっと、多くの作品、多くの人の参加が見込まれているのでしょうね。
(アングレーム・マンガ国際フェスティバルのポスター、パリでも貼り出されています)
フランスにおけるマンガの人気、その背景にあるものは・・・まずは、多様性。さまざまな種類のマンガがある。いわば、百家繚乱。そしてもうひとつの特徴は、その質の高さ。ストーリーのしっかりしたグラフィック小説とも呼べる作品まで登場している。例えば、昨年アニメ化され映画が公開された“Persepolis”(ペルセポリス)や今年公開される“Le chat du rabbin”(ラビの猫)。フランスのマンガはその質の高さからアメリカはじめ多くの国に輸出される文化になっている。フランス語圏のマンガの質の高さは伝統で、スピルバーグがアニメ化する『タンタン』を見れば明らかだ。
文化的質の高さをフランス語圏のマンガが持ち得ているのは、多くの文化が交差する十字路にいるから。つまり、フランスがさまざまな文化活動が積極的に展開されているところであるがゆえに、マンガはそれらの良い影響を受けることができる。しかも、今日では、他の国のマンガと影響しあうことで新しい作品が生まれたりすることもある。例えば、フランスのマンガは日本のマンガに影響を与えたが(そうなのでしょうか・・・)、その逆もまたある。
マンガ繁栄のもうひとつの背景は、読者層である。今日の市民権を得る以前から、マンガの文化的、文学的価値を見抜き、読んできた多くの読者たち。しかも、その年齢は、若い。15~25歳が中心で、この層の購買力は高い。従って、マンガ本を購入する余裕がある。これが、マンガの営業的成功の理由だ。
第9芸術ともいわれるマンガ。市民権を得たマンガを、フランス政府が放っておくわけはありません。“Le Musee de la bande dessinee”(マンガ博物館)を2009年にオープンするそうです。作品はこれからも日本のマンガが人気でしょうが、マンガの文化的中心はパリになってしまうのでしょうか・・・。文化政策に関しては、フランスのほうが一日の長があるようですものね。ぜひ、「京都国際マンガミュージアム」をはじめ各地にあるマンガ美術館に頑張ってほしいものです。そして、国の支援を!
二つ目の回顧は、アメリカを抜いた日本がフランスでも健闘した、クルマ。
同じ日のフィガロ紙です。フィガロ紙記者が個人的に選ぶカー・オブ・ザ・イヤーは、フィアット500(Fiat 500:一列目、一台だけの写真)。その個性的なデザインで、大人気です。そして、アルファ・ロメオ(三列目右側)。164,500ユーロ(約2,700万円)という高額にもかかわらず、500台が先を争うように売れてしまったそうです。デザイン力の強さでしょうか、イタリア車の復活が目覚しい2007年だったようです。
そうした中で、やはり検討したのが日本車。日産は、4輪駆動とセダンの折衷のようなタイプを発売(二列目右側)。2輪愛好者の支持を得ているそうです。軽量化でうまくアピールしたのがマツダ(二列目左側)。100kgも減量することに成功したことで、燃費も良くなったのでしょうね。その燃費のよさが魅力なのが、トヨタのレクサス(三列目左側)。100km走行を9.3リットルでまかなえるハイブリッド車。ガソリン値上げ、環境対策、レーダーによる取り締まり強化・・・ドラバーにとっては何かと逆風の強まるフランス。そこで、確かな技術力が日本車の人気になっているのかもしれないですね。
フランスでも話題の「日本」。日仏交流150周年の今年は、日本のプレゼンスがさらに高まるかもしれません。フランスという鏡に写る日本。今まで以上に、さまざまな姿をお伝えできるかもしれませんね。今年も、ぜひ、弊ブログへのご支援を、よろしくお願いします。皆さんの励ましで、走り続けようと思っています。
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古きをたずねて、新しきを知る・・・年の初めに、ちょっと昔を振り返ってみましょう・・・というと、格調高いですが、なんていうことはない、去年の回顧記事のご紹介です。いきなり、がっかりしないでくださいね。
われらが日本と言えば、今やフランスでは、これをおいて他にない、というくらい、マンガ(manga)ですね。去年(といっても、先週のことですが)28日のフィガロ紙です。陶酔の中のマンガ・・・絶好調だったマンガの出版事情を紹介しています。
2007年にフランスで出版されたマンガの本は、4,300冊。12年連続右肩上がりに増えており、新記録だそうです。景気の思わしくない出版業界にあって、これは異例ともいうべき活況を呈しているわけで、今までマンガには目もくれなかった出版社までがマンガに進出し始めたそうです。背に腹はかえられなくなったのか、マンガの文化的価値をようやく認めたのか・・・こうした隆盛は、1月24日に始まる第35回のアングレーム(Angouleme)マンガ国際フェスティバルでまた確認することができそうです。きっと、多くの作品、多くの人の参加が見込まれているのでしょうね。
(アングレーム・マンガ国際フェスティバルのポスター、パリでも貼り出されています)
フランスにおけるマンガの人気、その背景にあるものは・・・まずは、多様性。さまざまな種類のマンガがある。いわば、百家繚乱。そしてもうひとつの特徴は、その質の高さ。ストーリーのしっかりしたグラフィック小説とも呼べる作品まで登場している。例えば、昨年アニメ化され映画が公開された“Persepolis”(ペルセポリス)や今年公開される“Le chat du rabbin”(ラビの猫)。フランスのマンガはその質の高さからアメリカはじめ多くの国に輸出される文化になっている。フランス語圏のマンガの質の高さは伝統で、スピルバーグがアニメ化する『タンタン』を見れば明らかだ。
文化的質の高さをフランス語圏のマンガが持ち得ているのは、多くの文化が交差する十字路にいるから。つまり、フランスがさまざまな文化活動が積極的に展開されているところであるがゆえに、マンガはそれらの良い影響を受けることができる。しかも、今日では、他の国のマンガと影響しあうことで新しい作品が生まれたりすることもある。例えば、フランスのマンガは日本のマンガに影響を与えたが(そうなのでしょうか・・・)、その逆もまたある。
マンガ繁栄のもうひとつの背景は、読者層である。今日の市民権を得る以前から、マンガの文化的、文学的価値を見抜き、読んできた多くの読者たち。しかも、その年齢は、若い。15~25歳が中心で、この層の購買力は高い。従って、マンガ本を購入する余裕がある。これが、マンガの営業的成功の理由だ。
第9芸術ともいわれるマンガ。市民権を得たマンガを、フランス政府が放っておくわけはありません。“Le Musee de la bande dessinee”(マンガ博物館)を2009年にオープンするそうです。作品はこれからも日本のマンガが人気でしょうが、マンガの文化的中心はパリになってしまうのでしょうか・・・。文化政策に関しては、フランスのほうが一日の長があるようですものね。ぜひ、「京都国際マンガミュージアム」をはじめ各地にあるマンガ美術館に頑張ってほしいものです。そして、国の支援を!
二つ目の回顧は、アメリカを抜いた日本がフランスでも健闘した、クルマ。
同じ日のフィガロ紙です。フィガロ紙記者が個人的に選ぶカー・オブ・ザ・イヤーは、フィアット500(Fiat 500:一列目、一台だけの写真)。その個性的なデザインで、大人気です。そして、アルファ・ロメオ(三列目右側)。164,500ユーロ(約2,700万円)という高額にもかかわらず、500台が先を争うように売れてしまったそうです。デザイン力の強さでしょうか、イタリア車の復活が目覚しい2007年だったようです。
そうした中で、やはり検討したのが日本車。日産は、4輪駆動とセダンの折衷のようなタイプを発売(二列目右側)。2輪愛好者の支持を得ているそうです。軽量化でうまくアピールしたのがマツダ(二列目左側)。100kgも減量することに成功したことで、燃費も良くなったのでしょうね。その燃費のよさが魅力なのが、トヨタのレクサス(三列目左側)。100km走行を9.3リットルでまかなえるハイブリッド車。ガソリン値上げ、環境対策、レーダーによる取り締まり強化・・・ドラバーにとっては何かと逆風の強まるフランス。そこで、確かな技術力が日本車の人気になっているのかもしれないですね。
フランスでも話題の「日本」。日仏交流150周年の今年は、日本のプレゼンスがさらに高まるかもしれません。フランスという鏡に写る日本。今まで以上に、さまざまな姿をお伝えできるかもしれませんね。今年も、ぜひ、弊ブログへのご支援を、よろしくお願いします。皆さんの励ましで、走り続けようと思っています。
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