50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

デモ、激化す!

2006-03-22 06:21:49 | パリ
CPE(初期雇用契約)に反対する学生と労働組合のデモが激化してきました。


(写真は、デモの様子を伝える21日夜のニュース)

16日には、カルチェ・ラタンで何台かのクルマが燃やされ、商店の窓ガラスが割られました。全国で36人の警官が負傷し、212人の学生が拘束されました。

18日には、パリのナシオンで労組のデモ参加者がトラブルに巻き込まれ、21日現在意識不明の危険な状態が続いています。この日は全国で主催者発表150万人がデモに参加しています。


(写真は、意識不明のけが人が出た瞬間を伝えるLe Monde(ル・モンド紙))

そして、21日、今までは荒れるのは夜だけだったのが、日中から火のつけられたマットレスが投げられたり、大規模なデモがカルチェ・ラタンで行われたりしています。参加者には多くの高校生も加わっています。

また道路封鎖はソルボンヌ本部前のサン・ジャック通りだけでしたが、今日は、夕方からサン・ミッシェル大通りも封鎖され、従ってRERのリュクサンブール公園駅にアクセスできなくなりました。私たちフランス語・文明講座のコンフェランス(講義)が終わったのが18:30で、多くの学生がRERの駅へ向かいましたが、引き返さざるを得ませんでした。

今日のパンテオン周辺、デモの規制も含め、ものすごい数の警官でした。防御フェンスを取り付けたクルマや装甲車のようなクルマも出動しており、威圧感いっぱいで、初めて少し怖さを感じてしまいました。


(写真は、21日午後4時ころ、パンテオン近くを行進する学生デモ隊)

夜のニュースでは、1968年の五月革命の映像をどの局でも流していました。価値観の変化に対するロマンティックな運動(五月革命)とその後の現実の問題に対する運動では性格が違うという指摘もありますが、学生・労組を巻き込み、28日にはゼネストに近い抗議運動が行われそうで、状況は似てきているようです。

一方、ストに反対し授業の正常化を訴える学生たちのデモも行われ、学生たちの間でも意見が分かれています。しかし、デモやストに賛成する学生のほうが多いようです。

ド・ヴィルパン首相はあくまでCPEの撤回はしない方針ですし、シラク大統領もド・ヴィルパン首相支持を表明しています。このままでは、デモがさらに激化し、ゼネストも本当に行われるかもしれません。

大変です。でも、どこかで、騒乱のパリにたまたまいることをこっそり喜んでいる自分がいたりして、部外者の視点で眺めています。

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3 コメント

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リアルタイム (アネゴ)
2006-03-22 12:21:55
日本では昨日WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本優勝に沸き立ち大騒ぎ。

三寒四温がまだ続いてはいるものの桜のつぼみがほころび始め、今日例年よりも7日早く開花宣言がだされました。昨日今日と日本国民、のほほん気分です。

パリでは、緊張の連続ですね!

私はソウルへ行った時、市役所や国境周辺にいた兵士をみただけで、緊張してしまいました。

しかし、騒乱のパリにいるという貴重な経験を体験できる事にちょっとほくそ笑む気分、わかりますよ!

昨日、大桟橋に行ってきました。風はすっかり春モード

あまりよく撮れなかったけれど、パリにはない「港の景色」、よろしければアネゴをクリックしてご覧あれ
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拝見しました。 (take_uu2004)
2006-03-22 17:25:55
やはりブログをやっていたんですね。早速拝見しました。



広い海、青い空、デッキを渡る風・・・こういった心の休まる風景をほんとに長い間見ていません。バンコク5年、中国7年半、そしてパリ半年。東南アジアのリゾートで少し見ていますが、気が向いたら簡単に行くといった状況ではなかったですね。やはり、最後は、日本です。



これからもアネゴさんのブログ、見させてもらいます。
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見に来て下さってアリガトウ (アネゴ)
2006-03-22 19:34:49
つたない文章でお恥ずかしいけれど、息抜きにはちょうどいいかも・・・どうぞこれからもよろしく
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