50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

パリの噴水、イギリス人の贈り物。

2007-05-25 01:08:21 | パリ
パリの街を歩いていると、所々で噴水に出会います。


そうした噴水の中に同じ形をした噴水がたくさんあります。

ヴァラスの泉(Fontaine Wallace)、というそうで、いまやパリ市内に70とか、100とかあると言われています。その名の由来は・・・

時は1870年。普仏戦争に敗れ、第二帝政が崩壊したフランス。パリ市内は、飲料水にも事欠く疲弊ぶり。それを見るに見かねたイギリス人の富豪Richard Wallace氏、飲用に適した噴水を50ヶ所作ることを約束。そして、1872年に最初の噴水がお目見えしたそうです。鋳鉄製で、緑色。高さ約3m。デザインはヴァラス氏自身だそうで、4体の女神が支えているデザイン。4体は、純朴・善意・節制・慈善を表現しているとか。イギリス人からの贈り物だったのですね。

このヴァラスの泉を紹介する展示会が5区の区役所で行われています。

それを紹介していた22日付のmatin plus(マタン・プリュス紙)です。早速行ってみたのですが、なんら案内がありません。受付に聞いてみたところ、3階で小さな展示会をしている、とのこと。


タイトルポスターです。会場は・・・

確かに、小さな展示会です。

でも、ヴァラス氏デザインによる噴水の絵があり、ほかにも、パリの噴水をテーマにした絵・デッサンが展示されていました。

暑くなったり、肌寒くなったりを繰り返している、5月のパリ。でも、もうすぐ夏。噴水の水が心地よく感じられる季節になります。

噴水といえば、5区の区役所から最も近い噴水が、これ。

たまたま水は止められていますが、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。私は観ていないのですが、韓国ドラマ『パリの恋人』で主人公の女性(テヨン)が幸運を祈ってコインを投げ入れる噴水がこれだそうです。区役所の前を南へすぐ、T字路の角にある三角形をした公園にあります。

たかが噴水、されど噴水・・・それなりに歴史や逸話には事欠かないようです。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2007-05-25 15:48:43
戦争を考えるために、小林よしのり著『戦争論』を読んでみてほしい。

ここが考えるスタートだと思う。
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記憶の底に・・・ (pinky)
2007-05-26 09:47:26
なにかどっかで・・・と思い検索してみて、なんとなく思い出しました。Richard Wallace氏、ルイ14世時代のヴェルサイユ宮殿にあった家具などをコレクションしていた富豪だとか。家具デザインの講義(専門にやったわけではないのですが)で聞いたような記憶が・・・きっとフランスが好きだったんだろうな・・・なんて勝手に思いを膨らませました。

Takeさんの目の付け所は、正に「コロンブスの卵」気が付きそうで気付かないような(例えが変かも!)
お蔭でとてもよい勉強になります。忘れてしまった事や、気付かなかった事を思い出させてもらえます。
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Wallace氏 (take)
2007-05-27 01:35:07
pinkyさん

家具のコレクター・・・なるほど、いい情報、ありがとうございます。そして、講義で聞いた内容を覚えているというpinkyさんの知識、記憶力に感服です。

また、私のうろ覚えが正しければ、ブローニュの森にあるバガテル公園、そのもともとの所有者も確かWallace氏だったと思います。すごい富豪だったのでしょうね。

なお、ご紹介している中に、もし変わった情報もあるとすれば、それは単に好奇心です。Young at heart ! 気持ちだけはみずみずしさを保っていたいと思います。でも、逆に言えば、いつまでも子どもっぽい、ということで、誉められたことではないですが・・・。
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