竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

養命酒ちびちび舐めて居待月 阿波野青畝

2020-10-04 | 今日の季語


養命酒ちびちび舐めて居待月 阿波野青畝

月の出を待つ作者
名月にはとっておきの酒なのだろうか
所在なさげな作者の姿が見える
かたわらの養命酒がなんとも愉快
青畝ならではのウィットを感じさせる一句
(小林たけし)


【居待月】 いまちづき(ヰ・・)
◇「十八夜月」
陰暦八月十八日夜の月。立待よりやや月の出が遅いので、月の出るのを座っていて待つ心。ゆったりと座って月の出を待つという意味。

例句 作者

わが影の築地にひたと居待月 星野立子
夜々たのし今宵は嵯峨の居待月 高崎雨城
居待月正座久しく忘れゐし 福永耕二
居待月はなやぎもなく待ちにけり 石田波郷
暗がりをともなひ上る居待月 後藤夜半
居待月天才群れを外れけり 中山蒼楓
暗(くらが)りをともなひ上る居待月 後藤夜半
曲屋の盗っ人となる居待ち月 中井不二男
杉は昏れゆく十八夜月を待つ 五十嵐秀彦

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