死火山屋島菜の花どきはかもめかもめ 兜太
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/ad/1114e74f443081064ab655885b488926.jpg)
昭和57年、猪羊集より。
屋島といえば、源平の合戦のあった壇ノ浦を
眼前に見えるという観光地のはずである。
私も小さい頃行ったことがあるが、
小高い丘のような山で、
死火山なんていう山ではない。
「菜の花どき」というのだから、
春、霞がかかっているのだろうか?
死火山と言えば以前に鑑賞した
死火山に煙なく不思議なき入浴
が思い出される。
この句は、作者が戦地を思い出して入浴をしている。
この句と同じ戦争を下に引いているのではないだろうか。
瀬戸内海を一望でき、
壇ノ浦の歴史を刻む景勝地、
屋島に来て作者は海を見ると、
やはり、トラック島を思い出してしまうのであろう。
その心象を造型してく眩しく菜の花の咲いている屋島でも、「かもめかもめ」
とやはり、兜太さん自身、冬の海に漂うかもめなのであろう
かもめかもめと重ねることによって、菜の花とも重なり、
うららかな春の駘蕩感の中に、
また戦争の体験が蘇ってくるのである
そこに一層、深層の闇があるように思います。
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昭和57年、猪羊集より。
屋島といえば、源平の合戦のあった壇ノ浦を
眼前に見えるという観光地のはずである。
私も小さい頃行ったことがあるが、
小高い丘のような山で、
死火山なんていう山ではない。
「菜の花どき」というのだから、
春、霞がかかっているのだろうか?
死火山と言えば以前に鑑賞した
死火山に煙なく不思議なき入浴
が思い出される。
この句は、作者が戦地を思い出して入浴をしている。
この句と同じ戦争を下に引いているのではないだろうか。
瀬戸内海を一望でき、
壇ノ浦の歴史を刻む景勝地、
屋島に来て作者は海を見ると、
やはり、トラック島を思い出してしまうのであろう。
その心象を造型してく眩しく菜の花の咲いている屋島でも、「かもめかもめ」
とやはり、兜太さん自身、冬の海に漂うかもめなのであろう
かもめかもめと重ねることによって、菜の花とも重なり、
うららかな春の駘蕩感の中に、
また戦争の体験が蘇ってくるのである
そこに一層、深層の闇があるように思います。
参照 http://www.shuu.org/newpage24.htm
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