竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
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手術後の医師白鳥となる夜の丘  兜太

2018-07-14 | 金子兜太鑑賞
手術後の医師白鳥となる夜の丘  兜太




昭和36年、金子兜太句集より。

白鳥は最後に一声だけ鳴いて死ぬと言う。
「白鳥の歌」が思い出されます。
私は医者ではないので手術のあとがどういう状態なのか
実際には分らない。
しかし、人体にメスを入れて悪い所を取り出すのである。
沢山の血が流れるだろうし、失敗は許されないだろう。
大変な緊張感と興奮状態なのではないか。
重責から解かれた医師が
「白鳥」というのも分るような気がする。
神経を使い果たしているのにみょうに浮き立ち、
体が温い感じ、・・・白鳥だろうなと思う。
手術の結果がよくなかったのではなかろうか?
医師が暗く、自分が死んでいけばよかったと白鳥になったような、
苦悶に満ちて夜の丘を帰っている景が浮かんでくる。


参照 http://www.shuu.org/newpage24.htm

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