竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

御仏に奉らむ紫藤花六尺

2017-03-31 | 龍之介鑑賞
御仏に奉らむ紫藤花六尺




白梅や夕雨寒き士族町

寂として南殿さびしき春の雨

海遠く霞を餐せ小島人

徐福去つて幾世ぞひるを霞む海

饅頭の名も城見とぞ春の風

かたまりて木花黄にさくや雪解水

したたらす脂も松とぞ春の山

欝として黒松に春の朝日せる

雲か山か日にかすみけり琵琶の滝


今回からしばらく芥川龍之介を鑑賞したい
表題句はいかにも龍之介らしい
龍之介の背後にはっ常に仏様がおられる
背後と云うよりは共にお気付いているようでもある

六尺の見事な藤の房
この世のものにしてはあまりにも雅でいて寂しい華やかさだ
コメント    この記事についてブログを書く
« 求道のごとく箒目桜守 たけし | トップ | 初花の疎らに昼の曇りかな »

コメントを投稿

龍之介鑑賞」カテゴリの最新記事