樹庵のお気楽ナビ

チビデビル ルックと
天使キャラ セントの日記です。

「偶然のチカラ」

2008年06月01日 | 本と雑誌

偶然…実は、河合隼雄氏の著書には、この言葉が頻繁に出て来る。

(箱庭療法で作られた絵は)僕が撮ります。
一番大事な絵の時に、写ってないとか。本当に不思議なことがよく起こる。
それからひじょうに不可解な光がパーッと入ったり。
まあ、要するに僕らの仕事は偶然がすごく大事なんです。   ブッダの夢

私は、生きている人がいろいろ悩んでおられるのに会っているわけです。
もうほんとうに八方塞がりの状態になって困ったという時に、
ものすごく面白い偶然なことが起こって解決することが多いんです。
その偶然は、別に僕が注文したわけでもないし、その人が考えたわけじゃない。
でも、それによって変わっていく。みんながだめだと思った時に反転するときがあるんです。

(中略) ある一人の貧しい人が、非常に困って自殺しようとしました。
そして橋から飛び降りて、
水の中で溺れる者は藁をもつかむでパッと手をのばしたら一千万の札束がありました。(笑)
みんな、そんなの読む気なくなる。それは意識の浅いところで考えている偶然なんです。
もっと深いところに降りて行った偶然とは違うんです。
ここで摑んだ偶然は内的必然性を感じさせる。それが勝負だと思います。    
こころの声を聴く(村上春樹との対談)

僕は時々冗談半分で、「あなたは絶対に治らないだろう」と患者さんに言う。
しかし、「偶然ということがあるから、僕はそれにかけているからやりましょう」という。
そして実際にそうなるんです。
僕は何をしているかというと偶然待ちの商売をしているのです。
みんな偶然を待つ力がないから、何か必然的な方法で治そうとして、全部失敗するのです。
僕は治そうとなんかせずに、ただずっと偶然を待っているんです。

村上 でも、偶然を待つというのはつらいですよね。
河合 そりゃつらいですよ、なにもしないんだから。
待っていて、うまいこと偶然が起こったら、
その時にはやはりパッパッとがんばらなくてはいけないんですけれどもね。    
村上春樹、河合隼雄に会いにいく

すべては必然です~
ということは、スピリチュアルに興味があれば、誰でもよく聞くと思うし、
まあ、そうかなと思えばそうかなとも思えたりするし、
第一そう思うことって、ある意味とっても楽。
自分の歩いて来た道を思い起こし(特にこの約3年間の低迷期を考えながら)、
ああ、それも必然ね、などと納得するのは
どこかでAha!と思えたりしてけっこう楽しく、その一言で片付けられる。

だから、必然という言葉に魅力を感じ、
偶然などというものはまるっきり軽く扱ってきたような気もする私にとって、
河合先生のおっしゃる偶然が、とても新鮮だった。

そこで、また例によって非常に短絡的に、こう考えてみた。
(河合先生ごめんなさい。先生のおっしゃる偶然とはだいぶ意味が違うような気がします。)

じゃ、なにかえ?この世に必然はないとしよう。
この大宇宙が出来たのも偶然なら、地球という星が生まれ、そこに生物が生まれ、
人間が出現し、文明が発展し…そういうのがすべて偶然の産物だったとしたら…。
今ここでパソコンを打っている私という人間も、
偶然この世に生まれ、まあこうして偶然ここにいるとしたら…。

それでも偶然は、重なり合うとある意味を持つもので、
それは必然と呼ばずにはいられないものになるわけですが、
…けれども、ひとつひとつを取れば、やはりそれは偶然でしかないとしたら…。

あ~、すべては必然です~と同じくらいAha!だし、
あるいはそれ以上に楽になる~~~。

低迷の3年間?なぁによ、そんなの。たまたま調子悪かっただけじゃないのぉ?
それを、妙に、誰かに何かに気づけっていわれているような気がする
とかなんとか勿体つけて、ばかだね。
何をそんなに重たく考えんのさ?仕事が少なかったら、
たまたま少ないんですけどーって営業すりゃいいんじゃん。
……ああ、身体が軽くなる~~。

きっと極端なんですよ。モノの考え方が、私はね。しかし、「逆も真なり」かもしれない。

そうそう、そこでこの「偶然のチカラ」を読んでみたというわけです。

読後の感想は、
うーん、またわからなくなりそう……。
(いやぁ~人生、いつまでたっても悟ることはできないですなぁ)

インデックスをご紹介しておきますわ。

1 自分で選択するべからず 
2 世の中にはどうにもならないこともある 
3 自分の身に起こったことはすべて必然と考える 
4 たかが確率、されど確率  
5 思いは全部どこかでつながっている 
6 いい流れには黙って従う 
7 すべてはなるようになる

この本の紹介になっているとは思えないブログでした。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「こころの声を聴く」 | トップ | イヴたん 永遠に »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本と雑誌」カテゴリの最新記事