木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

物価の上昇

2009年01月10日 | 昭和のはなし
今日は少し時間が空いたのだが、江戸に関する資料が手元になく、昭和の諸物価を書いた表があるので、興味を惹かれたところを書き抜いてみたい。
昭和37年(1959年)の各製品の価格を抜粋します。

平均月収     38,672円(一家族あたり)
米10kg         870円
掛け蕎麦         35円
ビール          125円
ゴルフ(平日)   1,500円
ゴルフ(休日)   2,000円

現在ではどうかというと、これまた正確な数字が手元にないので、主観で想像される金額を下記に書いてみます。

平均月収    550,000円(年収650万円として) 
米10kg       4,000円
掛け蕎麦 430円
ビール          320円
ゴルフ(平日)   12,000円
ゴルフ(休日)   22,000円

今の平均価が信頼されるものではないので、甚だ怪しいが、物価の上昇率を書き抜きます。

平均月収      14.2倍
米10kg       4.6倍
掛け蕎麦      12倍
ビール        2.6倍
ゴルフ(平日)    8倍
ゴルフ(休日)   11倍

なんだか、これだけ見ると、給与所得の上がりのほうが、諸物価の上がりより大きく、生活も楽になっていそうなものであるが、実際はそんな感覚はない。
食費以外の余暇にかける費用が多くなったためではないだろうか。
人間は欲望の塊である。
自分がいいものを持っていると思っても、隣の人が更にいいものを持っていると、そちらを欲しくなってしまう。
パソコンや車などがその典型である。
昔の日本人は貧しくても、ほとんどの人が同じ境遇であったから、我慢もできたし、それ以前に、それほど不満も抱かなかった。
今の不況というのも、人間の欲望を突っついて需要を拡大することしか考えなかったツケなのかも知れない。
それなのに、一時給付金などの目先の政策で需要の拡大を図り、景気回復を願っている政府は、ピントがずれているとしか考えられない。
しかも、給付金などといっても、原資は、我々の出した税金である。
「呉れてやったから、どんどん使え」などとは言われたくない。
江戸時代であっても、正論なき政策には、庶民はあらゆる手で抵抗した。
今の日本の政策は、封建社会と言われた江戸時代にも劣る愚策の連続であるとしか思えない。
いっそのこと、総理も国民総選挙で選ぶようにしてはどうだろう。


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