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A Slow Life of Mister Masuda

定年退職後のスローライフを公開!

(26)ロンシャン礼拝堂

2012年07月18日 12時29分08秒 | パリのアパルトマン
6月5日(火)


早朝のパリ東駅はイルドフランス(郊外電車」)から降りてくる
通勤客で混雑している。

ほとんどの人がジーンズか作業ズボンをはいておりお洒落っ気なし。
イスラム、アフリカ系人種も多く今やNYと同じく{人類の坩堝}。







ミセスマスダの50年来の夢が叶う日である。
というのは、学生時代に上野の西洋美術館で観た「コルビジェ展」で
このロンシャンの礼拝堂に出会って以来、いつかそこへ行ける日が
あればと夢見てきたそうだ。
コルビジェのロンシャン礼拝堂

スイス国境近くのBelfortベルフォール行き急行インターシティ
一つ手前のlureルーレがロンシャン礼拝堂の最寄り駅








パリ東駅から3時間半LURE駅に着いて少し慌てた。
タクシースタンドはあったが肝心のタクシーが居ない。
暫らく待っていたがタクシーが来る気配は全くない。
英語が通じないので駅長室の駅員(やっと英語を話す人に出会えた)に
タクシーの手配を頼み何とか事なきを得た。
駅に降りてから30分もかかってしまった。
コルビジェの礼拝堂はロンシャンの町から
小山を2キロほど登ったところにある。

1954年に完成したそうだが古さを感じさせないコンテンポラリーな
建築物である。


























内部の採光も柔らかく荘厳さを保っている。
今までに、南フランスでマチスのロザリオのチャペルとか
ピカソの洞窟のチャペル、
ノルマンディーで田窪恭治の林檎のチャペルなど
そして今回、藤田のチャペルやシャガールのステンドグラスなど
フランス国内の礼拝堂の幾つかをは見てきたが外観内部とも
他と比較しようのない迫力のある建築物である。































今日は青空が大聖堂を一層引き立てている。
不便な土地でこれしか見るものが無いにも関わらず
見学者がそれなりにボツボツやって来る。
ミセスマスダは日向ぼっこをしながら、
やっと実ったマロニエの実を拾っている。

















ただ人が「祈り」の為に集う事を目的とした教会が
何故このように遠い山の上にあるのか?
コルビジェが建てるずっと以前からここに礼拝堂は存在したようだが、
戦争などによりここもかなりの被害を受けたそうだ。
そしてまた何故第二第三のコルビジェだ出てこないのかなど、
いろいろな事を考えさせられる。

若い日本人カップルに会った。
コルビジェの建物を探して見学しているそうだ。
パリに帰る汽車は午後5時すぎまで無い。
朝このLURE駅に到着してから6時間この町に滞在する事になる。
コルビジェの大聖堂をゆっくり見学しても
午後2時過ぎには町に戻って来てしまう。
田舎町でぶらぶら時間を過ごすのも一興であろう。