たびびと

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危険な予感 アンコールワットの風

2011年05月09日 | アンコールワットの風
出国は2011年3月20日。

大地震、原子力発電所事故のため、計画停電が実施。
空港までの交通手段も不確定。

ぼくは今回の旅行を中止にすべきかどうか迷った。

職場まで、いつもは電車、徒歩で約1時間。
しかし、鉄道の運休により、自転車で通うことになる。

自転車に乗りながら考える。
旅行に行くべきか、中止にするべきか。

日本を出国すると、原子力発電所の事故により、帰国できない可能性もある。
それでいいのか。
しかし、まとまった休みがとれるのは、今回が最後。

そんなことより、空港までの交通手段が確保できない。

予約した成田空港行リムジンバスは運休。
私鉄各線も主要時間以外は運休。

それでも、ぼくは旅行中止の決断はしなかった。
数日で落ち着くのではという期待とともに。

自転車で職場までは約40分。
その間、約30の信号のある交差点を通過する。
そきで、驚くべき事態に遭遇する。

何と、計画停電で点灯しない信号機を除いて、ほぼ全ての信号が、何と、ぼくが渡る瞬間に赤になる。
これは1日ではなく、毎日続く。
こんなことは人生初めてのことだ。
渡る信号がすべて赤。

「これは旅行に行ってはいけないというメッセージなのでは」
そう思うようになった。

そして妻にも相談。

しかし、結論は旅行に行こうということだった。

万が一の長期滞在、あるいは妻の母国への移動の準備のため、クレジットカードの引き落とし銀行に多額の送金を実施。
そして、リムジンバスが運休のことも考え、成田空港近くのホテル予約の準備も行う。

しかし、リムジンバスは、19日からの運行を確認。
無事、成田空港行きの交通手段を確保した。

そして、結論から言うと、今回の旅行は素晴らしいものとなった。

個人旅行での観光地。
通常は、ぼったくりが遭遇するが、そんな被害には一度も遭うことがなかった。
こんなことは珍しい。

信号の赤は、一体何だったのだろう。
急がず、慌てず、一歩ずつ進みなさいというアドバイスだったのだろうか。


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