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語学力 ホンジュラスの風

2010年09月13日 | ホンジュラスの風
学生時代から英語が苦手だった。特に英単語を暗記することが苦手だった。
英語の単語に限らず、日本史の年号や生物で何の意味もないことをただ暗記することに意欲がわかなかった。

中学時代、学力は学年トップレベルだった。
ところが、山脈名などを単純に問われる地理のテストの点数は、他教科と比較して極端によくなかった。

高校のとき毎週英語の暗唱テストがあった。何人かの人はきちんと覚えている。ただただ感心していた。
自然に英語のテストの点数が下がっていき、興味もわかなくなり、勉強時間も他教科に比べて減っていった。

英語を敬遠し始めたもう一つの理由はリスニングである。
何を言っているのかさっぱりわからない。聞き取れない。
ケーブルテレビで外国のニュース番組が放映されているが、その言語が英語なのかどうかもわからないときがある。英語の音声が耳に入ってこない。当然意味もわからない。

時間のありあまっていた大学生時代。英語サークルに入り英語検定試験を受けていた友人がいた。
「あの英語を、サークルで勉強するなんて、一体何を考えているんだ」
そう思ったものだった。

日本から中南米に渡航するとき、ヒューストンで一泊し飛行機を乗り換えることが多い。ホテル宿泊券は航空券に無料でついてきた。

空港に到着し入国手続きを済ませ、荷物を受け取る。そして出口へ。
たくさんのホテルの名前が書いてある直通電話で予約してあるホテルへ連絡をする。シャトルバスで迎えにきてもらうためだ。

最初にこの電話を利用したときのこと。
相手が何を言っているのかわからなかった。

何回も話す中、相手が
「あなたは今どこにいるのか」
と聞いていることがわかった。

ぼくは繰り返し言った。
「ヒューストン空港だよ」

相手が続けて質問をしてくる。ぼくは同じ回答を繰り返した。
話が伸展しないので、一度電話を切る。
更に気を取り直して電話をするが、同じ質問が繰り返される。

最後の最後、ぼくは気が付いた。
「空港内のどこのターミナルにいるのかを聞いているのだ」

こんな単純なやりとりもまともにできない英語力だった。

ご参考までに、共通一次試験の英語の自己採点は、全国平均を下回った。

ホンジュラス赴任前、日本で3ヵ月のスペイン語語学研修があった。ホンジュラスでも6週間の研修が継続。
先生は日本人好みの発音で、ゆっくりと話しかけてくれる。だから聞き取りには問題がない。

しかし、ホンジュラス語学研修ホームステイ先に到着し、挨拶をすると、彼らが何を言っているのかさっぱりわからなかった。スペイン語を本当に話しているのかどうも疑わしかった。
特に、同じ敷地の離れに住んでいたホームステイ先の親戚のおじいさんはものすごいイントネーションと訛りがあった。
だから、ホンジュラスの語学研修の期間、ホームステイ先の家族とは、会話しながらコミュニケーションしたという思い出がない。
単語を並べて意思の疎通を試みるのが精一杯だった。

ホンジュラスに住んで1年後、このホームステイ先を再訪問したことがある。
そのときはスペイン語をはっきり聞きとることができた。それと同時に、彼らがスペイン語を話していたことを確認できた。(当たり前ではあるが。)


多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
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