【パームビーチ=田北真樹子】17日の日米首脳会談で安倍晋三首相が、トランプ米大統領から、米朝首脳会談で北朝鮮による日本人拉致問題を取り上げるとの言質を取ったことは大きな成果だといえる。首相がトランプ氏に度々、拉致問題の重要性を訴えてきたことが奏功した。
17日夜(日本時間18日午前)、トランプ氏の別荘「マールアラーゴ」で開かれた両首脳夫妻だけの夕食会。この1年間で何度も夕食を共にしているが、この日も話題は尽きなかった。
米大リーグのエンゼルスで活躍中の大谷翔平選手、昨秋に日本で一緒にプレーしたプロゴルファーの松山英樹選手、先日の米ゴルフツアーで優勝した小平智選手も話題に上った。トランプ氏は相撲観戦にも興味を示したという。
ところが、拉致問題の話題ではトランプ氏は神妙な面持ちになり、最後にこう語った。
「拉致問題へのシンゾーの情熱はすごいな。貿易問題とは迫力が違う。長年執念を燃やし、決してあきらめない態度はビューティフルだ。シンゾーの情熱が自分にも乗り移ったよ。私も拉致被害者のご家族にもお会いしたんだ。最大限の努力をするよ!」
首相もうれしかったに違いない。トランプ氏の発言を受け、首相は平成14年に拉致被害者5人の帰国が実現するまでの困難な道のりを説明。訪米に出発する前の15日に拉致被害者、横田めぐみさん(53)=拉致当時(13)=の父、滋さん(85)を見舞ったことも伝え、こう言い切った。
「この問題が解決しない限り、私は政治生命を終えることはできない」
この言葉にはメラニア大統領夫人まで感動した様子だったという。
これまで拉致問題が動かなかったのは、米政府の関心が薄かったことが大きな要因だった。米朝首脳会談でトランプ氏が拉致問題を取り上げれば、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長も無視を決め込むことは難しくなる。
拉致被害者も、その家族も高齢化し、残された時間は少ない。米政府と連携しつつ、いかに日朝首脳会談を実現させ、拉致問題を解決できるか。首相は重い課題を背負ったともいえる。
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反安倍勢力は安倍首相が拉致問題を政治利用している、
窮地に立たされたら拉致問題解決を言い出す、等々批判する人も多いです。
しかし一昨日の日米首脳会談では安倍首相の拉致問題解決への執念がトランプ大統領に伝わっています。
今まで拉致問題解決には日本政府も北朝鮮を刺激させたくないのか、及び腰の感が否めません。
4年前のストックホルム合意(日朝政府間協議)では拉致問題解決が遺骨問題、日本人配偶者の次に位置付けられ、
言葉自体も日本側は行方不明者と曖昧な表現の部分もあります。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000040352.pdf (平成26年5月30日)
私たちは拉致問題に無関心過ぎました。
先頭に立って解決しようとする立場の国会議員も、政府も、そしてマスコミも。
北朝鮮は日本人の行動を逐一観察しています。
朝鮮総連が、そして北朝鮮本国が。
また日本全国に北朝鮮工作員やその協力者がいると言われています。
少なくとも16年前の日朝平壌宣言で金正日が拉致を公式に認めた時にもっと日本の世論が激しく非難すべきでした。
拉致被害者5人やその家族が帰国した時はマスコミも大騒ぎしました。
日本全体が帰国者を歓迎し、沸きに沸きましたが帰国できない被害者への興味は少なかったです。
あの時、もっともっと世論が拉致被害者全員の帰国を望み、
マスコミも政府も政治家もこの問題を放置している訳にはいかないと大問題化すべきでした。
ずっと継続的にこの問題を解決しようしなかったと私達は反省すべきではないでしょうか。
憲法にも問題があります。
理想論を言っても始まりません。
日本全体の熱意がなければ、日本全体が本気を示さねば、簡単には解決できない事ですし、
憲法9条の存在で日本は北朝鮮に舐められている面も否定できません。
勿論拉致問題は日本の問題で、日本が本腰を入れて取り組みそして日本人の手で解決すべき問題です。
しかし北朝鮮は軍事攻撃を受ける可能性があれば慌てて動き出しますが、そうでなければ無視し続ける国です。
ですから日米同盟、つまりアメリカの軍事力に頼らなければ北朝鮮を動かせないのが現実です。
今回の米朝首脳会談が千載一遇の最後のチャンスと言われている所以です。
なんとしても成功してもらいたい。
なんとしても拉致被害者全員を取り戻したい、そう願っています。
それと同時に日本国憲法が日本人の命を守れるのかという事も日本人全員で考えるべきではないでしょうか。