思い起こせば

思い起こせば母は十八年前、町の灯籠流し(八月十八日)の花火に送られてこの世を去りました。

父は四年前の桜が満開の時(四月六日)に、桜に見送られてこの世を去りました。

二人とも大好きな花火と桜花に見送られての旅立ちでした。

人の最後はその人柄が偲ばれると言いますが、父も母も人生を一生懸命に生き抜いた人でした。

母は人に優しく、父は厳しさの中にも人の優しさを持つ人でした。

お父さんお母さん、僕はもう少し生きてから、あなた方の傍に参ります。