壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

試行錯誤

2008年05月31日 20時46分36秒 | Weblog
 “携帯ケース”を買った。ケータイを持っていないのに、だ。

 今はもちろん、在職中も一度もケータイを持ったことはない。必要を感じなかったからだ。
 ただ、家庭訪問の際、子どもの家が見つからず、公衆電話も見当たらないときなどは、「ケータイを持っていたなら…」と思ったことはある。
 また、珠算の検定試験や俳句の吟行会などの駅での待合わせ。ケータイを持っていたなら、欠席の連絡をしてくる人が助かることも、よくわかる。
 それでも、とうとうケータイは持たなかった。おそらく今後も持つことはないだろう。
 自宅の電話料は毎月、ほとんど基本料のみと言ってもよいほど。ちなみに今月支払った通話料は、1通話で8円であった。
 もちろん電話は、毎日かかってくる。だが、こちらから電話することがないのだ。これではケータイは必要なかろう。
 “振込め詐欺”から電話がかかってきても、ケータイがないので振込みに行けない。そんなときにはきっと、バイク便と言うのかも……?

 冗談はさておき、ケータイがないのに何故、“携帯ケース”を買ったのか。
 実は、先週買ったiPod touchの、携帯用ケースを探していたからだ。
 兵庫県の伝統的工芸品の、白なめし革でつくられた“携帯ケース”が気に入り、iPodを入れてみたら、ピッタリだったのだ。
 それで、ケータイを持っていないのに、“携帯ケース”を買った次第。

 「白なめしの歴史は古く、四・五世紀頃には、作られていました。
 戦国・安土桃山時代には、豊臣秀吉の派手好きな性格が反映したのでしょうか、軽くて、強靭で、しなやかな皮革は武将の鎧冑や馬具に用いられてきました。
 鮮やかな装飾性豊かな武具を作り出した技術技法を受け継ぎ、平穏な江戸時代には、煙草入れ・文庫などの細工物を作り、今では、バッグ・財布などの日常品、文庫・テーブルセンターなど装飾品と、伝統的革細工物として珍重されています」(有限会社キャッスルレザーのチラシ)

 白くなめされた革に、花柄や小紋などが上品な色合いで型押しされ、見て美しく、手触りがよく、使い勝手もよい。
 毎日、散歩に持ち歩き、お気に入りの音楽や、ポッドキャストのVOAニュースを聴いたり、思いついたことをその場で、画面のキーボードで入力など、非常に重宝している。
 いかにもiPod touchを使いこなしているようだが、まだまだなのだ。
 なにせ“取扱説明書”が、まったく付いてないのだ。それほど操作が簡単ということだろうが、ケータイをいじったことがない変人にとっては、試行錯誤だらけ。
 それでも、手持ちのCDは簡単にiPodに取り込めたが、パソコンにダウンロードしておいた英語教材?が、取り込めない。
 まあ爆発することはなかろうと、四苦八苦しながら、あれやこれやと操作したら、バッチリiTunesに取り込むことができた。二日がかりで。

 機能はまだたくさんあるようなので、毎日少しずつ覚えてゆこう、試行錯誤を繰り返し……。


      ケータイのひとつだになき更衣     季 己