こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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本末転倒でしょうに。

2014-01-23 20:54:35 | 訪問看護、緩和ケア
退院調整にかなりに時間をかけ、在宅スタッフには区担当ケースワーカー、病院連携室のMSW、ケアマネ、訪問看護師の綿密な調整から始まりました。

気管切開、IVH、離開創、経済的な困窮・・・

吸引指導に点滴の管理、頻回の緊急訪問を経て、やがて体調は改善していきました。
フラフラだった足腰は、IVHのバックをぶら下げて散歩できるようになり、この頃から経口摂取の訓練を開始しました。

長い長い時間をかけ、ヘルパーも看護師も、歯科医師も主治医も、みんなで気切の閉鎖とIVHの抜去を目指しました。

何度も担当者会議を繰り返し、栄養士も入り大きなチームとなりました。

その甲斐あって、やがて気切は閉鎖され、とろみ水から始まった訓練は順調に進み、二度と経口摂取はできないと病院で断言された食事を、3食とれるようにもなりました。

その間にも、次々と不幸が彼を遅い、歴代の主治医も担当者もチームスタッフもずっと彼を支え続けてきたのです。

でも、あるとき、どこかで道を間違えたようです。

その人は、今は毎日ビールを飲み、朝から酔っ払っています。

ヘルパーは公費で入っていながら、ビールは自分で買いに行きます。
最初は、時々だったビールがどんどん増えて、ヘルパーの前でも飲酒をし、そのビール缶はヘルパーが片付けます。

うるさいのは看護師だけです。

おかしいでしょう?こんなことのために、みんなで頑張ってきたんじゃないはず。

寂しくて朝から飲むんだという彼の言葉を間に受けて、さらにヘルパーさんを送り込むのは理解できなかったし、「それはおかしい!」と言い続けて、ケアマネさんに煙たがられたスタッフは、とうとう担当をおりました。

これが、希望を叶えたと入れるのでしょうか??

彼は、話し好きで人と関わることが好きです。
お酒だって、やめようと思えばやめられるはず。今までもそうでしたから。
でも、お酒が重なる理由はどこあるのか・・・。

もっと違う支援の仕方があるはずだし、寂しくて朝から飲んで、デイサービスで寝ているなんて、絶対におかしいでしょう。

本末転倒。

介護保険は何のためにあるのか。

看護師はうるさい。細かい。鬱陶しい。
と思うのは、いったい誰なのか・・と。



公費と介護保険が作り上げたのは、アルコール依存症だったなんて、申し開きできないと思うのだけれど・・。

でも、今度は私が引き継ぎました。
さて、どんな作戦をたてようかな。
思案中です。