パリのユダヤ人画商であったレオ・キャステリは、1943年にナチスから逃れるためアメリカに亡命する。移住先のニューヨークで彼は、同じくヨーロッパから亡命した抽象表現主義の画家達(ニューヨーク・スクール)の活動にシドニー・ジャニスらと共に関わり、美術の中心地をパリからニューヨークに移すことに手を貸している。しかしニューヨークで発見したアメリカの若い画家達に新しい可能性を見出していた彼は、1957年に年に自分の画廊をオープンし、そこから抽象表現主義以降の新しい現代絵画の歴史をスタートさせることになる。それから30年間、レオ・キャステリは、ニューヨーク・モダンアート界のボスであり続けた。この写真で、顎に手をあてている真ん中の人物がレオ・キャステリである。1999年に91歳で亡くなっている。
http://www.castelligallery.com/
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