SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

まずはジョン・ロックの問いから

2010年05月05日 | Weblog
「よい姿形をした《取替え子》は人間であり、たとえそう見えないとしても、理知的な魂をもっている。これは疑いをいれない、とあなたは言う。だが、通常よりも耳を少し長くもっと尖らせ、鼻を少し平たくしてみよう。するとあなたはためらいはじめる。顔をもっと狭く平たく長くしてみよう。するとあなたは立ち止まる。さらに獣に似た要素をますます付け加えて、頭を完全に何か他の動物の頭にしてみよう。するとたちまち《怪物》だ。そして、そんな怪物は理知的な魂をもたないから抹殺せねばならない、というのがあなたの議論である。では(私は問うが)、どこに正しい尺度があるのだろうか? 理知的な魂を保持する姿形のぎりぎりの境界はどこなのだろうか? これまで産み落とされた人間の胎児のなかには、半分が獣で半分が人間というのもあれば、その割合が四分の三と四分の一という場合もあった。そうだとすれば、獣の姿形や人間の姿形に近づくありかたもきわめて多様でありうるし、人間に似た要素と獣に似た要素がさまざまな程度で混じり合っていることもありえよう。それゆえ、この(人間は理知的な魂をもつという)仮説に従いながら、理知的な魂を連結できる顔立ち、あるいは連結できない顔立ちとは、正確にはどのようなものか、それを私はぜひ知りたいと思う。内側にそうした(理知的な魂という)住人がいるかいないかを示す確実な記号となるのは、いったいどんな種類の外側なのか?」(ジョン・ロック著『人間知性論』より。ポール・ド・マン著『美学イデオロギー』75ページから孫引き)

最新の画像もっと見る