SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

琥珀の棺の身体

2008年07月13日 | Weblog
 もしWiredVisionの最新の記事「写真改変の歴史」を読んで、私に「ほら見ろ、やっぱり映像は事実を写さないじゃないか」と言おうとする人は、「琥珀の棺」という言葉が何を意味しているのか、まるで解っていない。WiredVisionの別の関連記事「デジタル写真のねつ造防止技術を求めて」を読むと、写真を容易に改変可能にしたアドビ社が、今度は写真を絶対に改変不可能なものにしようとしていることがわかる。アドビ社の副社長は「基本的には、われわれの企業価値を保つためには、写真の変造が可能なツールを作るだけでなく、変造を検知するツールも作成する必要があるということだ」と語っている。映像の写す真実の価値はデジタル技術によって一度は死んだが、同じデジタル技術によってこうして「復活」するのである。もはや映像が変造されることが問題なのではなく、これからは絶対に変造ができなくなる、というこの事態にこそ本当の問題があるのではないだろうか。殉教者の「この出来事はわたしたちにもまた起こることですし、まだわたしたちにこれから起こることでもあります」という言葉が重く響いてきている。

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