隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2056.元彼の遺言状

2021年12月19日 | サスペンス

 

元彼の遺言状
読了日 2021/07/10
著 者 新川帆立
出版社 宝島社
形 態 単行本
ページ数 331
発行日 2021/01/22
ISBN 978-4-299-01236-4

 

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の本探しは気になるとそっちこっちの文学賞受賞作を捜すのだが、それも、いつもの事ではなく普段はその受賞作も文学賞も忘れていることが多い。そしてこの作品のように世間で話題になると、改めてその文学賞が気になるのだ。
宝島社の「このミステリーがすごい!」大賞は、その受賞と共に一躍流行作家の仲間入りを果たした中山七里氏を始め、多くの人気作家を生み出しており、生み出される作品の面白さを確認している。
中山氏の前に気になったのは海堂尊氏だった。彼の受賞作『チーム・バチスタの栄光』はスポーツ関連の話と勘違いをしていて、読むのが遅くなっていたことを思い出す。
この頃は年寄りの悪い癖で、”思い出す”ことが多くなっている。昔の事ばかり言うようになると年寄りの証拠だと言われているが、全くその通りだ。しかも僕の場合は、思い出すのは嫌なことや人には言えない恥ずかしいことばかりなのだ。
そんな忘れてしまいたいことほど細部まで覚えており、時々思い出すことでそれを誰かに知られたように、身をよじらんばかりな状態なる。我ながら馬鹿なことだと思うが、自業自得の結果だ。

 

 

図書館から予約の資料が用意できたというメールが届いた。今は車が無いからバスか徒歩で行くしかないから、出来るだけ予約はしないでおこうと思いながらも、やはりどうしても早い時期に読みたいと思う本は出てきて、ついつい我慢できずに予約をしてしまう。
車があれば10分もしないで行けるところが、徒歩だと30分以上かかる。いや普通ならもう少し短縮できるが、脳梗塞後の歩行速度は少し衰えているから、時間がかかる。歳をとることがいろいろと身体に不調をきたすことは、ある程度は考えていたが、思わぬ高血圧や脳梗塞まで引き起こすことなど思ってもみなかったことだ。
愚痴を言っても始まらないが、普通に命を全うすることは意外に難しいものだと、今頃気付いても遅い。
僕の様にそんなことになってもまだ、楽観的な日常を送っているから、病院のドクターにも飽きられてしまうのだろう。
NHK・Eテレのクラシック音楽館はヘルベルト・ブロムシュテット氏の指揮で、ベートーベンの第五が演奏されており、それを見ながら聞きながらの文章書きは遅々として進まず。テレビの方を優先することにした。

 

 

に何十回と聞き慣れているナンバーだが、いつ聞いても心惹かれる。第二楽章へと移ってからの管楽器の高鳴りに心揺さぶられる。毎回同じところで、同じようなときめきや気持ちの高揚が起こるのはどうしてだろう。
それはメロディのみならず、パーカッションの響きやその移り変わりを知るほどに高まる。僕は他にもドボルザーク氏の交響曲「新世界より」でも胸の高鳴りを感じて、時には知らぬ間に涙がこぼれているときもあるのだ。
僕は一体何の話をしているのだ。
音楽好きな僕は演歌からクラシック音楽まで、好きな楽曲はたくさんあり、昔はレコードの収集にも凝ったことがあり、特にその頃モダンジャズと呼ばれていた曲にいくつもの名曲があり、むさぼるように聞いていたことが懐かしい。その頃のLPレコード盤がわずかに残っている。ある事情から僕は蒐集したレコードの大部分を業者に売却してしまった。50年近く前の事だ。
今考えれば惜しい盤が何枚もあったが、今となってはそのタイトルさえ思い出せない。全く残念なことだが致し方のないことだ。同じようなことはその後もあって、例えばビデオテープを処分したことなど…。
これについては前にここにも書いた。
人生80年以上も生きていると、いろんなことがある。もう一度聞きたいと思う曲はアナログプレーヤーからパソコンに録音して、CDに移すという方法で聞いているが、それでもそこそこの音で聞こえている。
若い頃はオーディオにもいっぱしの事を言いながら、アンプやスピーカーにもそれなりの品質を求めたりもした。
デジタル音声が録音を繰り返しても劣化しなくなって、何か寂しいような気がするのはどうしてだろう?いつしかそんな思いもして、そのデジタルな生活を満喫しているのが現在だ。

遺産相続の内容そっちのけで、関係ない話に終始してしまった。

 

 

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