隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0387.うつくしい子ども

2003年05月22日 | サスペンス
うつくしい子ども
読 了 日 2003/05/22
著  者 石田衣良
出 版 社 文藝春秋
形  態 文庫
ページ数 285
発 行 日 2002/05/20
ISBN 4-16-717405-7

 

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陸県(架空の県だが、茨城県をイメージしたか?)の研究学園都市東野のベッドタウンとして開発されたニュータウンで行方不明だった9歳の女児が遺体で発見された。
発見されたのは、東野市自然保護課の用具小屋だった。壁にスプレーで“夜の王子”と英文で“PPRINCE OF THE NIGHT”と書かれていた。夢見山中学2年生の“ぼく”三村幹生はにきびだらけの顔から、ジャガというあだ名で呼ばれていたが、弟の和枝(かずし)と妹のミズハはモデルクラブに所属するうつくしい子どもだった。
殺された子は、ミズハと同じクラスの子だった。ある朝、刑事が“ぼく”の家を訪ねてきた。そして、任意同行だが、和枝を女児殺害の容疑で連れて行った。

ストーリーは、中学生の学園生活や家庭の中の兄弟妹の生活を描く“ぼく”の視点からと、朝風新聞東野支局で少年と呼ばれる山崎記者の視点で交互に語られて、展開していく。
少年犯罪が現実の世界でも少しずつ年少化していく中、今まで知ることの無かった、加害者側からの視点、いや、加害者側も被害者となりうることも描かれる。

 

 

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