Native of Ehime

最近、自然も人間も少し変。自分のできることからやってみようか。

突然の電話

2015-05-19 23:19:55 | 秋田 玉川温泉
今日は、少し余裕があったので、砥部の岩盤浴に行った。




天照の癒だと思っていたが、張り紙を見ると「龍王館」となっていた。




水天龍王社の土地を持っている人が経営しているので、この名前になったのだろう。

私は6年前、この人のお陰で、秋田県にある玉川温泉の岩盤浴で湯治をすることができた。


岩盤浴は15分入って5分休むのを3セットするのが基本だ。

私は、無理せぬよう短めで出るようにしている。

今日もそうしたが、十分に汗をかき、身体が芯から暖まった。


帰る途中、玉川温泉で知り合ったHさんから電話があった。

すごく久しぶりだ。

出ると奥さんの声だったので、顔が曇った。

先週12日の早朝亡くなられたとのことだった。


何度かこのブログに書いたと思いますが、もう一度書かせてもらいます。


有名医大大学病院の研究職で、同僚に手術をしてもらったが、開腹してすぐに閉じられた。

余命は数ヶ月のようだった。

1年以上生きた人はいないと言われていたようだ。

絶望の中、奥さんと秋田県の玉川温泉に来られた。

最初は、肉好きで玉川温泉でも肉をたくさん食べていた。

でも、知り合いになった女性がそれを見て、「あんた死んでもいいの」。

玉川温泉の友情は凄いのだ。

彼は私に「肉がなぜ身体に悪いのか論理的に説明してくれ」と怒って言ったので、徹底的に説明させていただいた。

 ※ 肉食ががん患者の全てに良くないということではありません。

完全にはやめなかったが、少しづつ玉川に慣れていった。

私と同じ治療がしたいと言ったので、松山でお灸ができるよう段取りをした。

玄米菜食が可能な宿を紹介し、激烈なお灸を始めた。

毎日2時間。

本気でないと耐えられない。

火曜日は鍼灸院が休みなので、ハイパーサーミアで温熱療法をしてその後は、枇杷の葉温灸。

私と同じパターンだ。

その頃、玉川で知り合った別の女性2人も同じ行動だったので、病院の理学療法士の人は火曜日は平蔵ファミリーの日ですねと笑っていた。

3週間松山で治療し、1週間関東に帰り病院に行く。

自宅では奥さんにお灸をしてもらう。

途中からすごく元気になって、毎日、鍼灸所の帰りに城山に登り、道後まで歩いて帰っていた。

健康な人でも、しんどい行程だ。

結局、1年8ヶ月という長期間、松山で治療を続けた。

もう、愛媛県人だ。

抗がん剤もやめたが、その後上がったマーカーは2ヶ月で下がり、抗がん剤無しで正常値になった。


その後自宅に戻り、数ヶ月に1度、松山に来てお灸をして診断を受ける。


ここ2年ほどはお灸をやめ、玉川温泉を主体にして、いろいろな治療を見つけて治療されていた。

今日奥さんは「平蔵さんと同じ治療をしたらと言っていたけど頑固なので」と言われていたが、自分が信じる治療が一番ですとお話しした。

身体は人それぞれ異なる。

自分がいいと感じる治療が一番だと思う。


最近連絡がなかったので、心配していたが、3月までは普通に生活されていたようだ。

奥さんに、私は何とか働いていますと伝えると、「平蔵さんはみんなの目標ですから元気でいてください」と言われた。

そして、「主人は5年以上生きることができ、70歳の誕生日をなんとか迎えることができました」と言われた。

でも、奥さんがさみしそうだったので、旦那さんは今、明るい光の中で神様か仏様に抱かれて幸せですよとお話しした。

でも、今、これを書いていると涙がこぼれてきて止まらなくなった。




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