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920 空

2012-09-20 09:09:33 | 雑記

 空(そら

●意味

(1)頭上はるかに高く広がる空間。天。天空。「東のーが白む」「-高く舞い上がる」

(2)晴雨などの天空の様子。天候。空模様。「今にも降り出しそうなー」

(3)その人の居住地や本拠地から遠く離れている場所。境遇。「異国のー」「旅のー」

(4)すっかり覚えこんでいて書いたものなどを見ないで済むこと。「山手線の駅名をーで言える」

*空は、昼間晴れていれば青く、夜間は真っ黒に見える。また、太陽や星などの天体が見える場でもある。

●空の色

(1)空が青いのは、私達が空を見たときに青色の光が目に入って来ていること。太陽から光が空気中の窒素、酸

素、水などの気体分子や、光の波長より小さい微粒子にぶつかり散乱するとき、青のような波長の短い光がより強

く散乱されるので、私達の目に青色の光が入って来て空は青く見える。<レイリー散乱>

(2)光の波長より大きい微粒子も散乱を起こす。こちらは光の色(波長)には関係なく散乱するので、白みがかった

色になる。<ミー散乱>

(3)結果として、空の色は、地上では白みがかった薄い青色に見える。

●夕方の空の色

青より波長の長い光の緑・黄・赤は散乱しにくく、まっすぐ進む。そのため、太陽光は、青が散乱によって失われた

ためこれらの光が強く、夕方近くなるとかなり黄色がかった色になる。

また、夕方太陽光は大気圏を斜めに通ることになり、昼間に比べ太陽光が通る大気の距離(厚み)が増える。

初めのうちは、波長の短い青が多く散乱され、波長の長い黄や赤の光は散乱されない。しかし進んだ距離が長く

なるにつれて、黄や赤の光も散乱されていく。こうなると青は初めのうちに散乱され尽くしてしまっていて、黄色や

赤の光ばかりが地上に到達し私達の目に入る。このため夕陽は赤く見え、それに染まる空も赤く見える。

 色即是空(しきそくぜくう)空即是色(くうそくぜしき)

(1)色即是空

*「色」とは「目にみえるもの」「形づくられたもの」の意で、木も草も人間もすべて「色」。

*この「色」は「諸行無常」、実体としてあるもではなく、刻々と変化するもの。

*「色」は不変の実体がないのだから、即ちそれは「空(くう)」だということ。

(2)「空(くう)」の意味

*「空」とは「空っぽ」とか「何もない」という意味ではない。

*あるものの存在は、そのものだけでは存在しない。まわりのすべての中で一つの表現としてある。言い換えれ

ば、すべてのものが網の目のようにお互いに関係しあっていて、単独で存在するものはない。だから、すべての

ものは根本的には一つのものと考えられる。全部を一つと表現することを「空」という。

*最近の言葉に置き換えれば、すべてのものはビッグバンから始まった。「空間のゆらぎ」を「空」ととらえる。

(3)色即是空と空即是色の違い

*色即是空は「私たちを含め目に見えるものはすべて、もとは同じ空という世界から生まれた」ということ。

しかし、それを理解しただけでは片手落ち。現実には、桜の花とバラの花は違うし、サルと人間は違う。人間も

一人一人違っている。それをすべて同じだといったら区別がつかない。

*だから「空即是色」というのは、「空」は必ず「色」という様相を伴ってこの世に現れるということ。

  空(そら)の語源

(1)未詳

(2)アイヌ語の空

*kan-to-kotor(カントコトロ)・・・kan(=上の)to(=湖沼)kotor(=こちらの表面)

*nis(-or)ニシ(ニソロ)・・・nis(=そら)or(=ところ)

(3)ドレミファソラシドはイタリア語でソはsolで太陽で、ラが宇宙で、ソラ(空)。

 


919 クイック くい くわんくわん

2012-09-19 00:45:29 | 雑記

クイック

(1)クイック(quick)の意味

1)「クイックステップの略;「-で踊る」

2)多くの他の外来語の上に付いて、動作などが速いことの意を表す。「-モーション」⇔「スローモーション」

□クイックモーション<和製英語;quick + motion>

1)映画(動画)で遅い速度で撮影し、普通の速度で映写する技法。⇔スローモーション

2)野球で、投手の素早い投球動作。

スローモーション<slow motion>

1)動作がゆっくりなこと

2)映画、TVなどで、高速度撮影したものを普通の速度で映写し、画像の動きを実際よりゆっくりと見せるもの。

 くい

(1)くい(食い

*食うこと。「いかものー(ぐい)」

魚が餌に食いつくこと、またその度合い。「-が悪い」「入れー(ぐい)」 

(2)くい・くひ(杭、杙、株)

*(杭、杙)地中に打ち込んで支柱や目印にする棒。

*切り株、くいぜ。「(大象が)足に大きなるーを踏み貫きたり」『今昔物語集』

(3)くいくい

*小刻みに何度も引くさま。「はぜがーと糸を引く」

*いつまでも思い切れずにいるさま。くよくよ。「心一つにーと思ひつめたる揚句には」『浮・万金丹』

(4)ぐいぐい

*力を込めて引く(押す)さま。「綱をー(と)引っ張る」

*物事を勢いよく積極的に進めるさま。「計画をー(と)推し進める」「後続のランナーをー(と)ひき離す」

*酒などを続けて勢いよく飲むさま。「冷酒をー(と)あおる」

 くわんくわん

(1)神奈川方言

(2)擬態語

(3)意味・・・口のまわりに食べ物(かす)がついてべたべたなさま。「口の周りがーだね」

(4)由来

吉四六(きっちょむ)さんのとんち話(吉四六話)の一休話が由来。

<参考> http://hukumusume.com/douwa/pc/jap/11/19.htm

吉四六(きっちょむ)・・・江戸時代の庄屋。本名は廣田吉右衛門。とんち話で知られる。

  その他

(1)「苗字の日」・・・1870年9月19日、戸籍整理のため、太政官布告により平民も苗字を名乗ることが許され

た。

(2)難読名字

*月見里(やまなし)・・・山がないと月がよく見えるから<「つきみさと」もある>

*九(いちじく)・・・一字(いちじ)で九(く)だから。

*十(つなし)・・・ひとつ、ふたつ、・・・、ここのつ、とお<つがない>ことから

*十(よこだて)・・・書き順

*九十九(つくも)・・・百(も)に一つで付く意味。

*小鳥遊(たかなし)・・・小鳥が遊ぶ=天敵(鷹)がいない=タカナシ

*鬮(くじめ)・・・難読漢字。「たたかいがまえ」に亀の旧字。愛知県の知多半島に多い。

*良知(らち)・・・静岡県焼津(やいづ)市関方の良知郷がルーツ

*道祖瀬戸(さやんせと)・・・現鹿児島県東部の大隅が発祥地

*部田(へたとりた)・・・鳥田(とりた)と起源が同じ。

*空(きのした、そら、くう、あき)・・・語源は空いている場所・土地、仏教用語。

(3)全国名字ランキング

*1佐藤 *2鈴木 *3高橋 *4田中 *5伊藤 *6山本 *7渡部 *8中村 *9小林 *10

 加藤

 (3)国別姓の数(推定)

*日本・・・30万種

韓国・・・250種 ・1金(キム) ・2李(イ) ・3朴(パク) ・4崔(チェ) ・5鄭(チョン)

*中国・・・23813種 ・1王(ワン) ・2李(リ) ・3張(チャン) ・4劉(リュウ) ・5陳(チェン)

*アメリカ・・・150万種 ・1Smith ・2Johnson ・3Williams ・4Brown ・5Jones

<ハングル講座>: http://www.seoulnavi.com/home/home_study_4_1.html


918 カイワレダイコン

2012-09-18 00:45:11 | 雑記

 カイワレダイコン(貝割れ大根)

●ダイコンの発芽直後の胚軸と子葉を食用とするスプラウト食材。

*胚軸・・・子葉に続く分部で、茎になる部分

*スプラウト・・・主に穀類、豆類、野菜の種子を人為的に発芽させた新芽で、発芽した芽と茎を食用とする。

「もやし」と同義語で、豆類などの新芽作物一般を指す。

○栄養・・・酵素を多く含む食材で、発芽過程で種子のときにはなかった新たな成分も合成され、ビタミン、ミネラ

ル、フィトケミカルなどが含まれる。

*フィトケミカル・・・ポリフェノール、有機硫黄化合物、テルペノイドなどの植物栄養素

○歴史

*平安時代、ノダイコンの若芽は「黄菜(おうさい)」、「さわやけ」と呼ばれ、平安貴族の食膳に上っていたと考

えられる。

*福岡市の前田瀧郎が現在の水耕栽培方式による大量生産システムを考案した。

*1986年9月18日、日本かいわれ協会(現日本スプラウト協会)が発足、「かいわれ大根の日」を制定。

*1996年7月、大阪府境市で学校給食へのOー157汚染による食中毒事件の厚生省による調査で、カイ

ワレダイコンが汚染源の可能性が高いと報道された。その結果風評被害で壊滅的打撃を受けた。

*次亜塩素酸ナトリウムを用いた衛生管理が推奨されている。

 スプラウト

*主にブロッコリーやマスタード、ダイコンなどのアブラナ科の黄緑色野菜や豆類の種子が使われ、ブロッコ

リースプラウト、かいわれ大根、ビーンズスプラウトなどと呼ばれ、発芽野菜、新芽野菜とも呼ばれる。

*1999年、村上農園がブロッコリー、マスタード、クレス、レッドキャベツの新芽を「スプラウト」として日本で

初めて発売して以降、様々な発芽野菜が一般家庭でも食べられるようになった。

★種類

(1)かいわれタイプ・・・発芽後緑化、芽は上、根は下にそろって生える。

*かいわれ大根・・・ピリッとした辛みがアクセント。ビタミン豊富。

*ブロッコリースプラウト・・・味わいマイルド。成熟したものに比べスルフォラファンを8倍含む。

*マスタードスプラウト・・・スパイシーな刺激が美味しい。肉料理によく合う。

*クレススプラウト・・・ガーデンクレスの種子を使う。ワサビに似た辛さ。尖った葉が特徴。和食にも合う。

*レッドキャベツスプラウト・・・マイルドな味わい。鮮やかな深紅で彩どりに最適。

(2)中間タイプ・・・発芽後緑化。根と葉は自由な向きに生える。

*ブロッコリースプラウト・・・機能性野菜。成熟したものに比べ20倍もの高濃度のスルフォラファンを含む。

(3)もやしタイプ・・・緑化していない。根と葉は自由な向きに生える。

*もやし・・・緑豆の種子を使う。おなじみの「もやし」。軸が太い。

*もやし・・・ブラックマッペの種子を使う。西日本で主に食べられる細いタイプのもやし。甘みが強い。

*大豆もやし・・・豆が残っているもやし。韓国料理のナムル(和え物)に使う。

*アルファルファ・・・ピリッと辛い。米国ではおなじみ。

スルフォラファン・・・ブロッコリーに含まれる硫黄化合物がある種の酵素との化学反応によって生成される

成分。辛みの元となる成分。体内で発ガン物質に変わった物質を解毒する「解毒酵素」の働きを飛躍的に高

めるのが「スルフォラファン」だ。

 その他

★「かいわれ」の由来・・・漢字で書くと「貝割れ」となる。貝が開いた形に由来する。双葉の形が二枚貝が開

いた形に似ていることから「貝割れ」と呼ばれている。

★摘み菜(つまみ)・・・間引きとったダイコンなどの若い菜。まびき菜。おひたしや味噌汁の具にする。

★摘菜(つみな)・・・芽を出したばかりの若菜を摘み取ること。また、その葉。

●「ひらひらと 月光降りぬ 貝割菜」(川端茅舎)

意味:夜、貝割菜の畑に月光がひらひらと<やさしくやさしく>降り注ぐのです。

解釈:彼の目には、貝割菜一つ一つが人(幼子)に見え、その上に慈しみ包み込むような月の光がひらひら

と降り注ぐ光景が見えたのでしょう。

★浜松餃子ともやし

日本屈指の餃子消費量をほこる浜松市。フライパンに丸く並べて焼き、茹でたもやしが添えられるのが特徴。

餃子はキャベツ中心のあさっり味。トッピングでただ茹でただけのもやしが、皿のうえに丸く並べた餃子の真ん

中に盛られる。

参考: http://www.youtube.com/watch?v=LQayWhvCwcY

●「しまくとぅばの日」(沖縄県)

沖縄県の言葉「しまくとぅば(島言葉)」を奨励する日。「く(9)とぅ(十)ば(8)」の語呂合わせ。

*「マーミナ」は沖縄方言で、「もやし」のこと。チャンプルー(様々な食材を炒め合わせること)の材料として  

お馴染みの食材。那覇市の1世帯当たりの年間支出金額(平成19~21年平均)1,254円は全国第4位で

ある。沖縄のもやしは緑豆もやし。

*「ガーラ」は沖縄方言で、魚の「カイワリ」のこと。この「カイワリ」は尾びれの形が貝を割ったような双葉の形

に見えることに由来し、貝を割って食べるのではない。シマアジに似るが別種。

*カイワリ: http://enosuiego.blog50.fc2.com/blog-entry-1913.html

 

 


917 なす

2012-09-17 08:31:24 | 雑記

ナス(茄子、なす、奈須比)は、ナス科ナス属の植物、また、その果実。

*原産地はインドといわれ、温帯では一年生植物で、日本には奈良時代に、奈須比として中国から伝わった。

*トマト、ジャガイモもナス科ナス属。

*野菜の中では、特に高温・高湿度を好む夏野菜の代表。栽培には多くの肥料が必要。

*地方ごとに固有の品種があり、長ナス、丸ナス、小ナスなどと呼ばれる。南北に長い日本列島では、一般に

南方ほど長実品種、北方ほど小実品種になる傾向がある。これは、寒い地方では栽培期間が短いことに加

え、冬季の保存食として漬物にするには小さい実の方が適していたためと考えられる。

★種類

(1)丸ナス・・・京都の加茂ナスが代表。大きいものでは直径10cm程になり、きめ細かい肉質で田楽などの

料理に向く。京都、大阪のほかに、千葉、新潟、高知などで生産されている。

(2)小ナス・・・長さ3cmほどの小さなナスで、辛子漬けで有名。山形の出羽ナス、民田ナスが有名だが、埼

玉でも多く生産されている。「竜馬」「はやぶさ」などの品種がある。茶せんに切って揚げる料理「茶せんナス」

に向く。

(3)水ナス・・・絞ると滴るほど非常に水分が多い。浅漬けに向き、大阪の泉州産が有名。「みず茄」「紫水」な

どの品種がある。

(4)長卵ナス・・・「千成ナス」とも言われる。関東圏で最も一般的で、長さ15cm程度、クセの無い中庸な味。

「千両」「早生大名」などの品種があり、全国で作られるが、岡山、群馬、茨城県が主力産地になっている。

(5)長ナス・・・九州と東北地方の太平洋岸で多く作れている。長さは17cm~30cm、実が柔らかく、焼き茄

子が美味しい。「筑陽」「黒陽」などの品種がある。

(6)長大ナス・・・九州の特産で、45cmにも達する。「床屋長大」「松山長」などの品種がある。煮ナス、焼きナ

スに向く。

(7)ナス・大型大形の楕円形のナスで、ガクが緑色。もともとは中国の品種であったが、アメリカで改良され

た。肉質がしっかりしているので、加熱してもくずれにくく、油との相性も良い。「くろわし」「早生米国」などの品

種がある。

★なすの語源・由来・・・もともとは「なすび」と呼び、室町時代の女官に「おなす」と呼ばれるようになり、いつし

か「なす」という呼び名が一般化した。では「なすび」の語源は? これは夏にとれる野菜の実の意の「なつの

」から「なすび」になったという説が有力。なお西日本では現在も「なすび」と呼ぶ。

★「親の意見と茄子の花は千に一つの無駄が無い

 一般にハチなどの昆虫が受粉を助けるが、もしハチが来なかったら、結実しないはずである。しかし、この場

合でもナスは結実する。何故か?ナスは自家受粉する。オシベは花糸の先端に付いている葯(花粉袋)を少し

ずつメシベに近づけていく。そして終には自分のメシベの柱頭に花粉を渡す。自家受粉は、遺伝学的には近親

弱勢などの危険を伴う可能性がある。また、ナスの花が下を向いてるのは、自家受粉しやすくするためだと

考えられる。遺伝学的危険まで冒してまでも、子孫を残せないよりましという戦略をナスの先祖達は選択した。

★ナスには、葉、茎、ガクに棘がある。ナスの目利きとして、ヘタ(蔕)についているトゲがチクチクするほど新

鮮といえる。では何故、トゲがあるのか?外敵から身を守るための名残りと考えられている。

 (注)がく(萼)は、植物に対して使う。へた(蔕)は果実に使う。

 折戸茄子(おりどなす

●我が故郷、清水区三保・折戸地区で栽培される「折戸なす」は、徳川家康が愛したナスといわれ、現在は

久山東照宮にも奉納される。

☆由来・・・初夢に見ると縁起がいいとされる諺に、「一富士、二鷹、三茄子」がある。このことわざは、家康が

好んだ三つとされているが、「折戸なす」はこれにつながるナスといわれている。

三保・折戸地区は、温暖で日照時間も長く、砂地で作物の生育が早く、促成栽培発祥の地とされている。

☆栽培・・・折戸なすは、農業情勢の変化により明治時代に栽培が途絶えたが、2005年に国の研究機関か

ら種子を譲り受け、生産者と関係者が一丸となり復活に取り組む。

原種だけに形が不揃いで栽培が難しい。「折戸なす」は形が丸く、ヘタに鋭いトゲがあり、味も濃厚で、現代の

ナスにはない特徴がある。現在では、出荷は地元市場をを中心に5月中旬~12月頃まで行われている。大

手スーパーで購入できる。去年の生産量は、生産者6人が約15アールで約7トン、今年は8トンの予定。

 (参考記事) http://www.at-s.com/news/detail/100133772.html


秋の七草

2012-09-16 09:08:04 | 雑記

 秋の七草

*「秋の野に 咲きたる花を 指(おゆび)折り かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

  「萩の花 雄花葛花 撫子(なでしこ)の花  女郎花 また藤袴 朝貌の花」

*秋の七草は、万葉集で山上憶良(やまのうえのおくら)が選定し、今に至っている。

☆秋の七草の覚え方(おすきなふくは)←お好きな服は

 *お(おみなえし) *す(すすき) *き(ききょう) *な(なでしこ)

 *ふ(ふじばかま) *く(くず) *は(はぎ)

☆秋の七草: http://www.youtube.com/watch?v=elQxts2R1GY&feature=related

 

(1)萩(はぎ

ハギ・・・マメ科ハギ属の総称。落葉低木。花期は7月~10月。秋に枝の先端から複数の花枝を出し、赤紫の花房

をつける。花は豆のような蝶形花。日本各地で普通に見られ、萩といえば山萩(ヤマハギ)を指す。

葉や枝は家畜の飼料や屋根葺きの材料に、葉を落とした枝を集めて箒にしたりした。

★語源・由来

*毎年古い株から芽を出すことから、「ハエキ(生芽)」の意味。

*茎が這うように伸びることから、「ハクエキ(延茎)」の意味。

*葉が早く黄色になることから、「ハヤクキバム(早黄)」「ハキ(葉黄)」の意味。

*「秋」から転じた。

◎『万葉集』では、「芽」、「生芽」を「ハギ」と読ませていることから、「ハエキ(生芽)」の説が有力。萩は国字。

★秋の十五夜に、「薄(すすき)」「団子」と一緒に縁側にお供えする習慣がある。

★実は「おはぎ」と「ぼたもち」は同じもの。

●「我が岡に さを鹿来(き)鳴く 初萩の 花妻どいに 来鳴くさを鹿」(大伴旅人)

 私の岡に牡鹿がやって来て鳴いている。萩の花に 求婚しにやって来た鹿が。 

★万葉集では萩のことを「芽子」と表記し、「はぎ」と読ませることがあるが、訓読みすれば「XX]で、一部の地域で

は女性自身のことを連想させる表現である。

 

(2)雄花(おばな)→薄(すすき

ススキ・・・イネ科ススキ属の多年生草本で、萱(かや)とも言う。野原に普通に見られる。

★秋のお月見には欠かせない。「中秋の名月」には収穫物と一緒に供えられるが、収穫物を悪霊から守り翌年の 

豊作を祈願する意味がある。2012年の中秋は9月30日(日)。

★屋根材のほかにも炭俵、家畜の飼料などによく利用される。

★箱根の仙石原や奈良の若草山などで春先に行われる「山焼き」は、ススキを野焼きすることで樹木の侵入を

押さえ、ススキの原を維持することに不可欠。

★語源、由来

*「スス」は「ササ(笹)」に通じ、「細い」意味の「ささ(細小)」もしくは「ささ(笹)」の変形。「キ」は「木」、「茎」、「草」 

など「k」の音に通じ、この場合、「」か「草」の意味であろう。

*「ススキ」の「スス」にはすくすく(直々)」と生い立つ意味

●「秋の野の み草刈り葺き 宿れりし 宇治の宮処(みやこ)の仮盧(かりほ)し 思ほゆ」(額田王)

 秋の野に生える草を刈り、それで屋根を葺いてお泊りになった宇治の仮のお宿、あの宮どころが偲ばれます。

 

(3)葛花→葛(くず

クズ・・・マメ科クズ属の蔓性多年草。

*まわりの木々をつるで覆ってしまうほどの生命力で、ひと夏で10mくらい生長する。

*花は8月から9月の秋に咲き、穂状花序が立ち上がり、濃紺紫色の芳香を放つ花が下から咲いていく。

★大和の国(奈良県)の国栖(くず)という所が葛粉の産地であったところから命名。

*つるの繊維部分は葛布の原料、静岡県掛川市の特産品。

*根には多量の澱粉が含まれていて、「葛根(かっこん):解熱漢方薬)」になり、「葛粉(くずこ)」もとれる。

*「裏見草(うらみぐさ)」の別名がある。葉が風にひるがえると、裏の白さが目立つことから、平安時代に「裏見」

を「恨み」に掛けた和歌も多く詠まれた。

●延(は)ふ葛(くず)の 絶えず偲はむ 大(おほ)君の 見(め)しし野辺(のへ)には 標(しめ)結(ゆ)ふべしも」

 (大伴家持:おおとものやかもち)

 長く伸びていく葛のように 末永く絶えることなくお慕いする大君がご覧になった野辺にはしめ縄を張りましょう。

 

(4)撫子(なでしこ

ナデシコは、ナデシコ科ナデシコ属の総称、カワラナデシコの異名

*6月頃から8月頃にかけて開花。ピンク色のかれんな花で、縁が細かく切れ込んでいる。

*花が小さく愛すべきところから、愛児に擬した「撫でし子}が有力。『万葉集』の和歌には、撫でるようにかわいら

しい小(女性)と掛けて読んだものが見られるが、それは現在でいうカワラナデシコを指す。

*中国から平安時代に渡来した唐撫子(石竹)に対し、在来種を大和撫子(やまとなでしこ)と呼ぶ。日本女性の 

美称によく使われる。

*カワラナデシコ(河原撫子)別名大和撫子は、主に日当たりの良い草原や河原に生育する。

●「なでしこが その花にもが 朝な朝な 手に取り持ちて 恋ひぬ日もなけむ」(大伴家持)

 あなたが撫子の花だったらなあ。そうしたら毎朝愛でるのに。

 

(5)女郎花(おみなえし

 オミナエシは合弁花類オミナエシ科オミナエシ属の多年草植物。チメグサ、敗醤(はいしょう)ともいう。

*開花期は8~10月

*黄色い清楚な5弁花、日当たりの良い草地に生える。

★語源・由来・・・「おみな」は「女」の意、「えし」は古語の「へし(圧)」で、美女を圧倒する美しさから名付けられた。

*もち米で炊くご飯「おこわ」のことを「男飯(おとこめし)」といったのに対し、「粟ご飯」のことを「女飯(おんなめ 

し)」といっていたが、花が粟粒のように黄色くつぶつぶしていることから、女飯→おみなめし→「おみなえし」にな

 ったという説もある。別名「粟花」。

●「をみなえし 佐紀沢(さきさわ)に生ふる はなかつみ かつても知らぬ 恋もするかも」(中臣女郎;なかとみ

いらつめ)

 をみなえしが咲く佐久沢に咲いている花かつみという風に、かつてない恋に落ちているのです、私は。

 

(6)藤袴(ふじばかま

フジバカマは、キク科ヒヨドリバナ属の多年草植物。

*開花期は8~10月、散房状に淡い紫紅色の小さな花をたくさんつける。

*花の色が藤色で、花の形が袴に似ていることから、この名前が付けられた。

*全体に桜餅のような香りがする。

*平安時代の女性は、これを干した茎や葉を水につけて髪を洗った。また、芳香剤、防虫剤、お茶に利用した。

*葉が深烈するのが特徴で、ほとんど別の葉に見えて、元は1つの葉

●「なに人か きてぬぎかけし藤袴 くる秋ごとに 野べをにほはす」(藤原敏行)

 どんな人がやって来て着ていたのを掛けたのか。藤袴は、秋がくるたびに野辺を美しく彩り、良い香りを漂わせ

る。

 

(7)朝貌(あさがお)→桔梗(ききょう) 

 キキョウは、キキョウ科の多年生草本植物。山野の日当たりの良い場所に育つ。絶滅危惧種である。

*開花時期は6~8月。紫または白い花。蕾のときは花びら同士が風船のようにぴたりと繋がっている。

*漢方では、太い根を干して、せきやのどの薬にする。また、薬用成分のサポニンは昆虫にとって有毒なため、

自ら昆虫の食害から守っている。

●「あさがおは 朝露負いて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけり」(詠み人しらず)

朝顔は朝露をあびて咲くといいいますが、夕方の薄暗い光の中でこそ輝いて見えるのですよ。