キウイフルーツ
(1)マタタビ科マタタビ属の雌雄異株の落葉性蔓植物またその果実 旬は秋
●中国揚子江沿岸原産、19世紀初め、種がニュージーランドに持ち込まれ、半世紀たらずで、「
ヘイワード」などの品種が育成・定着した。当初チャイニーズ・グーズベリー(中国スグリ)と呼ばれ
が、1956年アメリカに輸出する際に、新たな名前が付けられた。ニュージーランドの国鳥kiwi
に外観が似ているので「キウイフルーツ」とした。
●1960年代、ミカンの転換作物として、ニュージーランドから日本へ導入され、ミカン産地を中心に
国内生産者が急増、生産過剰ぎみ。
●品種
1)ヘイワード・・・現在出回るほとんど。11月頃から出荷され、甘味酸味のバランスが良い。
2)ゴールデン・・・糖度が20度前後、ビタミンはヘイワードの2倍ほど、5~8月のみ出荷。
3)ベビーキウイ・・・最近の導入種。皮が薄く、手でむける。皮ごと食べてよし。(さるなしの1種)
●選び方
*表面がきれいで傷がないもの、部分的に柔らかくなっているものは避ける
●保存法
*固く熟していないものは室温で追熟させる。食べごろになったものはビニール袋に入れ冷蔵庫で
保存。
(2)生産と消費
●国産品の旬は10月~翌年の3月。その端境期をうめるように4~9月ニュージーランド産、4~7
月チリ産、1~5月アメリカ産が輸入される。
●世界の産地(2010年)
*1位イタリア41万6千t(31%) 2位ニュージ-ランド37万9千t)(28%) 3位チリ22万9千t
(17%) 4位ギリシャ 5位フランス 7位アメリカ3万2千t(2.4%) 8位日本3万t(2.2%)
●日本の輸入相手国
*1位ニュージーンド6万3千t(96%)207億円 単価32円
*2位チリ 2千t 3億円 単価119円
*3位アメリカ 435t 8900万円 単価196円
●日本各地の年間収穫量(2010年)
*1位愛媛5,970t(22.5%) *2位福岡4,680t(17.7) *3位和歌山3,360t(12.7)
*4位神奈川1,770t(6.7) *5位静岡1690t(6.4)
●キウイフルーツ購入額(世帯当たり年間(平成17~19年の平均)
*1位千葉市1,541円 *2位奈良1,401 *3位さいたま1,359 *4位名古屋1,227
*5位横浜1,205
○まとめ・・・生産で1位の愛媛は消費では44位、2位の福岡は諸費では21位、3位の和歌山
は26位、4異の神奈川5位、5位の静岡は28位
神奈川県はキウイ好きと見てよい。
雌雄異株(しゆういしゅ)
(1)意味・・・植物の種で雌花を付ける株と雄花を付ける株の区別があること。雌雄別株。
イチョウ、ソテツ、アサ、ジンチョウゲ、、キンモクセイ、キウイ、ヤマモモ、ヤナギ、ホウレンソウ、
アスパラガス、フキなど
(2)自分の雄しべのの花粉が自分の雌しべにつく自家受粉(じかじゅふん)を防ぐために植物がと
った戦略。雄の株と雌の株が分かれていれば、自家受粉は起こらない。自家受粉は究極の近親
交配で、遺伝子の組み合わせの幅が狭くなり、両親と似たりよったりの子孫しか生まれなくなる。
さまざまな両親を通じていろんな遺伝子が組み合わさり、変化に富んだ子孫を残すことが生物たち
が代々生き延びていくうえで有利。
(3)キウイフルーツの雌雄の見分け方は花が咲けばはっきと分かる。キウイは園芸店では雌雄
1株ずつセットで販売される、雌雄異株には性染色体(XY型)によって決定されるものと、生育
状況によって決定されるものがある。