記念日・年中行事
☆節分「せつぶん]、鬼遣らい[おにやらい]
本来は各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことであるが、現在は春の節
分だけが行われている。
季節の始まりには邪気が生じると考えられており、それを追い払う為、この日の夕暮れ、柊
の枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立てておいたり、炒った大豆を撒いて歳の数だけ食べ
たりする習慣がある。
◇節分会[せつぶんえ]・節分祭
・成田山節分会(千葉県成田市・成田山新勝寺、11:00~16:30):「福は内」のみ
「開運豆まき」と「特別追儺[ついな]豆まき式」を行う。大相撲力士やNHK大河ドラマの出演
者が豆を撒くことで知られているのは「特別追儺豆まき式」で、今年も多くの著名人が計3回
の内第1回目と第2回目に参加。1回目は11時、2回目は13時30分。
・観福寺節分会(千葉県香取市・観福寺、14:30~16:00)
節分追儺式は14:30から法要が営まれ、十数人の僧侶による600巻の大般若経の転読
と厄除弘法大師の護摩祈祷が行われる。僧侶による和太鼓「6大響」の演奏があり、15時
30分頃から豆まきの予定。僧侶や年男による豆まきでは、福豆や福銭がまかれるほか景
品も当たる。
・本成寺節分鬼おどり(新潟県三条市・法華宗総本山本成寺、1回目13:00~、2回目
15:00~〈予定〉)
鬼おどりは、室町時代本成寺僧兵と農民が力を合わせて戦乱を鎮圧した古事にならい、厄
払いの形で節分の豆撒き行事として続けられている。赤・青・黄・緑・黒の5色の鬼たちが、も
の作りのまち三条らしく鋸や斧などの刃物を持って大声をあげながら大暴れ。鬼に抱かれた
子どもは健康に育つと言われており、泣き叫ぶ子どもの姿が毎年恒例となっている。
・生田神社 節分祭・豆撒き神事(兵庫県神戸市中央区・生田神社、13:45)
13寺45分より本殿で節分祭を執り行い、14時頃に境内特設櫓から福豆を撒く節分祭豆撒
き神事。事前申し込みによる福男と福女、敬神の念が篤い芸能人やアスリートによる豆撒
きが行われる。
・節分銭ぶつけ厄払い法要(奈良県桜井市・安倍文殊院金閣浮御堂、9:00~17:00)
金閣浮御堂で秘仏の方位守護神「十二天軸」のうち、当年の恵方に当たる守護神が公開さ
れ、厄除法要が行われる。厄除祈願(有料、当日受付)を受けると、方位守護神に自分の年
齢と同数の1円玉(寺で用意)を投げ、厄除けすることができる。
・鬼追いどんど(和歌山県有田郡有田川町、夕暮れから)
イタドリガラで焚き火を行い、お尻を温めながらイワシと大根を炙り、無病息災を祈願する清
水地域各地で行われる節分風習行事。
○のり巻の日
全国海苔貝類漁業協同組合連合会が1987年に制定。
節分の夜に恵方(その年の吉の方角:東北東)に向かって太巻きを食べると幸せになれると
いう言い伝えから。
○巻き寿司の日
季節の始まりを表す立春・立夏・立秋・立冬の前日の節分。まさに季節を分けるその日に巻
き寿司を丸かぶりすると幸福が訪れるといわれている事から、巻き寿司の材料となる玉子焼
、味付き干瓢などを製造販売する広島県広島市に本社がある「株式会社あじかん」が制定。
○大豆の日
節分の日には炒った大豆をまいて邪気を払い、まいた大豆を年の数だけ食べて無病息災を
願う風習があることから、大豆製品を扱うニチモウバイオティックス株式会社が制定。
○乳酸菌の日
体に良い乳酸菌を活用した商品をアピールする日をと、カゴメ株式会社が制定。日付は2と
3で「乳酸」と読む語呂合わせで、1年のシンボル的な日として2月3日、また、毎月23日は
スーパーマーケットなどの店頭で販売促進を通年で行うため、同じく23を「乳酸」と読む語呂
合わせから制定している。
○絵手紙の日
日本絵手紙協会が制定した「絵手紙」をかいて送ることを世界中に呼びかける日。日付は2
と3で「ふみ」と読む語呂合わせから。絵手紙は季節の風物などに短い言葉を添えた手紙で
、書き手の感性や人柄が感じられる魅力的なものであることから趣味とする人が多い。
○神社本庁設立記念日
1946年のこの日、日本全国のほとんどの神社を包括している宗教法人・神社本庁が発足
した。ただし、神社本庁自体は事務機関であり宗教の対象となるものでないことから、神社
では特に祭礼などは行われない。
○大岡越前の日
1717年のこの日、大岡越前守忠相[ただすけ]が南町奉行に就任した。
「大岡裁き]と呼ばれる名裁判で有名であるが、19年間の在任中の裁判は3回だけで、そ
のうち忠相が執り行ったのは1回だけだった。8代将軍吉宗の信頼が厚く、享保の改革に協
力した。
※雪池忌[ゆきちき]
福澤諭吉の1901年の忌日。
墓のある港区元麻布の善福寺で慶応義塾の関係者による法要が毎年行われている。
※光悦忌
書家。工芸家の本阿弥光悦[ほんあみこうえつ」の1637年の忌日。
セツブンソウ〈節分草〉 winter aconite
【花言葉】「拒絶」
【概要】
セツブンソウ(節分草、学名:Shibateranthis pinnantifida)はキンポウゲ科セツブンソウ
属の多年草。日本固有腫で、関東地方から中国地方にかけて分布し、石灰岩地に多く見ら
れる。雑木林などの半日陰地に生育する。
和名の由来は、節分の頃咲くことから来ているが、山地では3月頃の開花になることも。
セツブンソウは最近までエランティス(Eranthis)属であったが、地下茎が横に伸びるヨーロ
ッパの黄色いセツブンソウ(キバナセツブンソウ:Eranthis cilicica)などとは異なり、セツブ
ンソウ(白い花の種類)は球状の塊茎を持つなど、エランティス属とは違った特徴を持ってい
るのでシバテランティス(Shibateranthis)属に再分類された。
属名のEranthisはギリシア語の「eri(早い)+anthos(植物)」が語源で、「春の花」の意味
である。Shibateranthisは「Shibata+eranthis」が語源である。種小名のpinnantifida
は「羽状中裂の」という意味で、葉の様子から来ている。
【特徴】
草丈8~15cm、根際から生える葉は五角形である。3つに裂けたものが、更に2つに裂け
た上で羽状に細かく裂ける。
開花期は2~3月で、茎先に1輪の花を付ける。5弁の花びらのように見えるのは萼である。
本当の花びらは退化して、花の中心にある黄色い蜜槽と呼ばれるものになっている。花の下
には掌状に切れ込んだ総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)がある。
花の後にできる実は痩果(熟しても裂開せずに、種子は1つで全体が種子のように見えるも
の)である。
・花
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/ab/Eranthis_pinnatifida_
・葉
http://blog-imgs-24.fc2.com/k/a/t/kataiwa/20090214170535.jpg
【主な原種、園芸品種】
ヒナマツリソウ(雛祭草、S.byunsanensis)
韓国セツブンソウとも呼ばれ近年発表されたもの。セツブンソウより大柄で、大輪の萼弁花に
黄色の蜜弁と青い葯が特徴。
http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/syokouen/cabinet/01965164
/02116945/img58144147.jpg?_ex=200x200&s=0&r=1
エランティス・ステラータ(Shibateranthis stellata)
ヒナマツリソウと誤認されるが、種小名の通り星形の萼弁花に長く伸びた黄色の蜜弁をもち、
葯の色は白に近いので区別できる。
http://1.bp.blogspot.com/_WuzJslczhEs/S7GM6Bv9f8I/AAAAAAAAFWo/74
エランティス・ヒエマリス(Eranthis hyemalis)
地下に大きな褐色の塊茎を持ち、萼花弁が5~6枚で、大輪の光沢のある黄色い花を開く。
ヨーロッパアルプスに分布。キバナセツブンソウの名で多く流通する。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b4/Winterling-Bluete-
エランティス・シリシカ(キバナセツブンソウ[黄花節分草]、Eranthis cilicica)
ギリシア、シリアなどの山岳部に分布し、エランティス・ヒエマリスに似て花は丸みがあり、全
体にがっしりとしたイメージがある。
http://www.der-blumenzwiebelversand.de/images/articles/1436-
エランティスXツベルギニー(キバナセツブンソウ、Eranthis x tubergenii)
キバナセツブンソウとして流通し、最近は多く見られる。エランティス・ヒエマリスとエランティ
ス・シリシカの交配種。
http://www.thealpinegarden.com/EranthisxTubergenii1.jpg
エランティス・ロンギスティピタータ(Eranthis longistipitata)
中央アジアの山岳地の乾いた石灰岩帯に生えるキバナセツブンソウ。細く繊細に切れ込ん
だ破れ傘のような葉が特徴的。
http://media.growsonyou.com/photos/photo/image/50449/main/KAZ038_
【詳しい育て方】
■季節・日常の手入れ
特に日常の手入れはないが生育サイクルに合わせて置き場所を変えるなどの工夫が必要
である。
■日当たり・置き場所
早春から開花までは雨の当たらない陽の当る場所に置いて育てる。花後から地上部が枯れ
て休眠に入るまで直射日光の当たらない半日陰の場所に置く。
夏に地上部が枯れて休眠期に入っても地温が上昇すると地中内の球根が暑さで傷んだり最
悪の場合枯死していまいかねないので、コンクリートの床に直置きしたり、直射日光の当たる
場所は避ける。軒下の半日陰の場所などが比較的安全。基本的には夏の暑さが苦手な耐
暑性の弱い植物である。
庭植えの場合は落葉樹の下などが好ましく、、少し傾斜地であれば理想的である。石の傍ら
に植えると水はけが保てる。
寒さには非常に強く、霜などで枯れることも少ない。冬は生育期間なので、できるだけ日光に
当てて育てる。
■水遣り・肥料
過湿には注意する。芽が出て花が咲くまでの生長期は土の表面が乾いたら水を与えるよう
にする。葉に水がかかると傷むことがあるので、そっと株元に与えるようにする。葉は花後に
栄養を蓄えるのに、言うなれば翌年の花付きにも影響するので自然に枯れてくるまで、でき
るだけ傷めないようにする。休眠期には乾かし気味にし、乾燥させすぎないように軽く湿った
状態を維持する(夏の水遣りは夕方~夜に軽く与える)。
庭植えの場合は自然の雨にまかせるが、開花期に乾燥する場合は水遣りをする。
さほどたくさん肥料を必要としない。肥料は花後から地上部が枯れる直前まで通常の草花に
与えるよりも薄め、2000倍ほどに薄めた液体肥料を週1回ほどの割合で与える。休眠期は
肥料は必要ない。根が動き出す9月~12月に肥料を与えても構わないが、その場合は窒
素分よりもカリ分の多い肥料が適当である。この時期に窒素分の多い肥料を与えると葉は
茂るが花付きが悪くなるからである。
■用土
水はけが良いことが一番大切である。また、石灰質を含む土壌を好む性質がある。軽石砂5
:赤玉土小粒5の配合土、もしくは軽石砂を主体に赤玉土や鹿沼土を2~3割混ぜたものが
適している。
■植え替え・植え付け
用土が古くなったくると生育に支障を来たすので、熟れ替えは2年に1回を目安に休眠期に
行う。だいたい9月頃が適期。青い葉があるうちに球根を掘り上げると芽が傷むこともあるの
で地上部が完全に枯れている時期に行うのが適当である。球根は尖った方が上なので、上
下を間違わないようにする。
球根を掘り上げて新しい用土で植え替える。植え替える深さは球根の2倍程度がよい。あま
り深く植えすぎないように気をつける。球根がふえていたら分球しても構わない。
■ふやし方
球根の分球、タネまきでふやすことができる。
花後にタネを付けたら採取してそのまますぐにまく(採りまき)。採取後保存しておくと発芽率
落ちる。タネをまく土はバーミキュライトや赤玉土、植え付けに使うものと同じ土でも構わな
い。まいた後は乾燥を防ぐために細かい土を篩などで篩って薄くかけておく。更にその上から
湿った水ゴケを覆ってもよい。発芽後は薄い液体肥料を週1回程度与える。2年目に本葉が
出てきて、上手くいけば3年目に花を見ることが出来る。
■かかりやすい病害虫
病気:立ち枯れ病 害虫:アブラムシ
花後、春暖かくなる時期からアブラムシが発生する。見つけ次第早めに薬剤を散布し駆除す
る。放っておくとどんどん増えて植物を弱らせる。
風通しの悪い場所だと蒸れて、立ち枯れ病が発生することがある。なるべく風通しの良い涼
しい場所で育てる。
■まとめ
休眠期(夏)もできるだけ涼しく
できるだけ水はけの良い土を使う
肥料は与えすぎない