コズモと読んでください COSUMO

株式、債券、為替、投資信託を主に

株、海外勢は早くも「セル・イン・メイ」 ワクチン遅れに意欲減退 国内株概況2021年4月14日 12:58

2021-04-14 14:14:47 | 日記
株、海外勢は早くも「セル・イン・メイ」 ワクチン遅れに意欲減退
国内株概況2021年4月14日 12:58

14日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前引けは前日比101円安の2万9649円だった。米当局が13日、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製の新型コロナウイルスワクチンの一時使用中止を求めたため、世界的にワクチン普及が遅れるとの懸念が広がった。国内はただでさえワクチン接種で主要国に先を越されており、日本株への投資意欲は一段と後退しかねない。

ある外資系証券トレーダーは「例年、海外投資家はイースター(復活祭)休暇を終えると日本株を買うが、今年は欧州勢が日本株売りに動いている」と話す。米国勢については材料の出た個別銘柄は買うが「買い意欲は鈍く、売買代金も驚くほど少ない」という。

4月は海外投資家が日本株を買うというアノマリー(経験則)があるが、今年はどうも様子が違うようだ。今週に入り東証1部全体の売買代金は2兆円台前半と、比較的薄い商いが続いている。
海外勢による日本株買いのアノマリーを阻むのは、コロナワクチンの接種状況だ。ピクテ投信投資顧問の田中純平ストラテジストは「日本はようやく高齢者のワクチン接種が始まった段階。先進国の中では余りにも遅いという印象が強く、相対的に日本株市場に対する投資意欲が後退している」と指摘する。
国内では大阪府で13日に初めて1000人を超える新規感染者が判明。経済活動の制限強化の動きも広まり、投資家心理の重荷となっている。そこへJ&Jのワクチン一時停止の一報だ。
大和証券の阿部健児チーフストラテジストは「経済の正常化を前提とした『リフレ・トレード』はいったん休止。コロナ禍に買われたグロース株に物色の矛先が向かうなど一時的に揺り戻しの動きが出ている」と話す。14日午前の動きをみると、日経平均のプラス寄与度のランキング上位には、東京エレクトロン、アドバンテスト、エムスリーと、コロナ相場をけん引した常連組が並んだ。ただ、相場全体を押し上げる力はなかった。

国内では小売業を皮切りに決算発表が続く。安川電機など、一見良好な業績や収益見通しを発表しても翌営業日に売られる銘柄が相次いでいる。「これまで期待で先回り買いされていた分、ポジティブ・サプライズでなければ利益確定売りに動く投資家が多い」(大和の阿部氏)。きょうも13日に今期(22年2月期)の黒字転換見通しを発表したJ・フロントリテイリング(3086)が急落した。

「海外勢は早くも次の『セル・イン・メイ(5月に売れ)』のアノマリーを意識し始めている」(前述の外資系トレーダー)。「買い」のアノマリーをスキップし、「売り」を念頭に置く海外勢。国内市場が再びにぎわいを取り戻すには、1日も早いワクチン普及が求められている。
〔日経QUICKニュース(NQN) 岡田真知子〕

最新の画像もっと見る

コメントを投稿