米国株、ダウ続伸し261ドル高 新型コロナ飲み薬承認で心理改善
米国・欧州株概況2021年12月23日 6:27
【NQNニューヨーク=川上純平】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比261ドル19セント(0.7%)高の3万5753ドル89セントで終えた。消費マインドの強さを示す米経済指標や、新型コロナウイルスの飲み薬の緊急使用が承認されたことで投資家心理が改善。消費関連株を中心に買いが入った。
22日発表の12月の米消費者信頼感指数は115.8と前月(111.9)から改善し、市場予想(111.0)も上回った。インフレ加速や新型コロナの感染拡大で消費者心理が悪化するとの懸念が後退した。午後には米食品医薬品局(FDA)が製薬のファイザーが開発した新型コロナウイルスの飲み薬の緊急使用を承認したと発表し、重症化を抑制できるとの期待が広がった。
消費関連株が買われ、クレジットカードのビザや同業のアメリカン・エキスプレスが高い。航空機のボーイングも上げた。アナリストが投資判断を引き上げた建機のキャタピラーも上昇した。ダウ平均の構成銘柄以外ではクルーズ船のカーニバルやホテルのマリオット・インターナショナルなど、旅行・レジャー関連への買いが目立った。
消費の強さが意識される中でも、米長期金利は横ばい圏で推移した。長期金利が上昇すると売られやすいハイテク株への買いを誘い、ソフトウエアのマイクロソフトとスマートフォンのアップルがともに2%近く上昇した。
半面、21日に好決算を受けて大幅高となったスポーツ用品のナイキは売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比180.805ポイント(1.2%)高の1万5521.892で終えた。電気自動車のテスラが大幅高。ネット検索のアルファベットも上昇した。