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生徒とのやり取りの中で感じたことを中心に、日頃から感じていることや変わった出来事などを発信しています。

国語の要約トレーニング

2020-10-13 16:12:00 | 日記
創研塾では、中1・中2の国語の授業に長文要約のトレーニングを取り入れています。新聞のコラム欄を200字に要約することと、本文について自分の考えを書くトレーニングを継続して行っています。
授業の流れとしては、授業の中では、漢字や語句を正確に読み、本文の内容をきちんと読み取ります。生徒たちが使い慣れない語句や社会情勢等について解説します。大体の内容をつかめるようになったら、本文から重要な内容、筆者の考えや意見を中心に、不要な部分を削りながら200文字にまとめ上げていくのです。まとめ終わったら、全員の前で発表してもらいます。その後、私がまとめた内容を参考として生徒たちに伝えます。その後、生徒たちは自分の考えや意見を記述するのです。継続していくことで、短時間で内容をつかめるようになり、うまくまとめることができるようになってくるのです。
なぜこのようなことを行っていくかと言うと、例えば「数学が苦手」という生徒がいます。計算問題などは何とか出来ても、長文問題になるとお手上げになってしまうケースがあります。そこでどこがわからないのか一つ一つ探っていくと、問題文の意味が分かっていないケースは決して少なくありません。このような場合、数学だけでなくほかの科目においても問題文を読み取ることができておらず、そのために手が止まってしまうことが多いのです。国語だけでなくどの科目にも影響の大きい、文章を読み取る力をまずは育てます。
それから、生徒たちに社会情勢について興味を持たせることも狙いの一つです。毎回取り上げた文章について、その背景から解説し、少しでも興味・関心を広げられるように配慮しています。ニュースなどに興味を持つようになり、基礎知識が増えれば増えるほど、理科や社会にも良い影響が出てきますし、国語や英語にも好影響を与えます。
また、筆者の考えや意見をとらえることがうまくなり、国語の力を伸ばすことにもつながります。さらに、都立高校入試においては毎年200文字の作文問題が出ます。この問題では「筆者の考え」を要約したうえで、「自分の体験」を交えて「自分の考え」を述べることを求められます。毎週1~2つの要約トレーニングがそのまま得点力に直結してきます。一朝一夕には作り上げることのできないこれらの重要な力を、トレーニングを継続することによって磨き上げていくのです。
生徒たちは最初こそこのトレーニングに面食らうものの、慣れてきて得意になるとこのトレーニングが好きになる生徒も出てきます。何も言わなくても要約トレーニングの課題(宿題)をきちんと提出しその評価を待っている生徒もいます。
昨日は生徒の一人が私が要約した内容と9割以上同じで驚かされました。継続していくうちに要約する力が非常についてきたのだと本人も私も実感しました。
以前、テスト会社の担当者が「最近の子供たちは選択問題は解いても、自由記述や長文の記述は答えてくれない子が多いんですよ。」とこぼしていたのを思い出しました。創研塾の生徒たちは普段から長文を書くことに慣れ、抵抗が薄れていますからそのようなことはないと思います。
先ほども生徒の一人がメールで課題を提出してくれました。これから内容のチェックをするのが楽しみです。