雨にも負けず山歩き♪

青空を見上げながらも、しっかり足もとを見つめて歩く自然観察情報!

燕岳~大天井岳(蛙岩)まで

2009年08月18日 | 長野県の山

8月2日(日) ~ 3日(月)中房温泉~燕岳~大天井岳(蛙岩)まで。
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1日目<雨の登り…中房温泉~燕山荘>
2日目<快晴の表銀座を歩く…燕岳~大天井岳(蛙岩)まで>


高山病の一種らしいが、私の場合どんなに疲れていても山小屋ではほとんど眠れない…
何時だろう?と、何回も携帯の時計を見ていて夜中の3時頃、部屋の窓から空を見上げると、
雨はすっかり上がり、昨夜とは打って変わって満天の星空が広がっている!

思わず外に飛び出した!

天の川がクッキリ…3年前、北海道で見た星空が生涯で一番と思っていたが
それに匹敵するほど眩く、空の宝石と言う言葉がピッタリの美しい輝きだった!



飛行機が2基飛んで行くのが見えて、流れ星も2個流れた!
星にうっとりしながら、今朝のご来光が期待できそうで嬉しかった(^-^)v



(04:46)…夜明け前の雲海と、日本一の富士山と南アルプス(日本で二位の北岳も見える)



(04:56)…ご来光の瞬間、槍ヶ岳と穂岳連峰の頭を朝陽が照らす



(04:58)…静寂な雲海の中にご来光…期待したほど赤くはならなかったが
一粒の宝石のように、ピカッときた瞬間の強烈な光は、何度見ても感動する。



日の出からわずか10分ほどで、偉大な太陽が大地を大きく照らしはじめる。
手前は燕山荘から大天井岳や常念岳へと続く、北アルプスの表銀座と言われている稜線。



手前の稜線の途中にある大きな岩の塊が「蛙岩」だ!
そこまで行けば、槍ヶ岳がより間近に見えるだろう(^-^)



ご来光を見ていた山荘前の展望台より、燕山荘と燕岳
山荘入り口受付は中央の建物、山荘は二つあるように見えるが、室内階段で繋がっている。

案内された時に、かなり階段を上がった気がして、いったい何階建てだろう?と不思議だったが
辿りついたところも1階だったと分かり、地形をうまく利用して計算された造りに感心する。
この際どい岩場で建物を維持するために、雪解け水や雨水の流れも、
パイプなどで集めて、影響のないところに流す工夫もしているとの事だった!

それほど広くはないが、山荘の下にテン場があり、この日は学生らしき若者で賑わっていた。


燕山荘にて5時半から朝食後、燕岳山頂へ。。。

燕山荘から燕岳へは1km30分、標高差82mでラクラク…
山頂にたどり着くまでのパノラマが素晴らしいので、途中で私の体は何度も360度回転しながら登った!




燕山荘から10分程でイルカに会えた!…イルカ岩と槍ヶ岳…お気に入り画像(*^^*)v

○○岩と言うのは良く聞くが、これほど言葉通り、リアルに見えるのは珍しい。
早朝6時過ぎの太陽光の作り出す影が、リアルさをより後押ししているのかも!
そしてこの青空がなければ、こんなに綺麗に見えることはないかも知れない。
影波から青空に向かって、今飛び出して来たイルカに見えるだろうか?
3000m級の槍ヶ岳よりも高く……私の空想に金メダル賞をあげなくちゃ(*^^*)v




イワギキョウとコマクサ群生(花は終盤に近かった)



今年のコマクサは小振りで、余り成長しなかったと山荘のオーナーが言っていた!
それでもここまで育てる為に、毎年手入れをしているとの事だ。



美し過ぎる燕岳、青空に映える!




中央ピークが燕岳山頂…花崗岩が砕けると、まるで南国の白い砂浜のようだ!
ここにイルカがいたとしても納得(^_-)




メガネ岩と槍ヶ岳…小さくて判り辛いが、左のメガネの穴に燕山荘を入れて見た^^;



山頂へ行く途中で後ろを振り返った、山荘の東方向
富士山を真ん中にして、八ヶ岳連峰と南アルプスが雲海の上に浮かんでいた!




燕岳山頂より…燕山荘~大天井岳~常念岳への稜線と、槍ヶ岳
山頂はそれほど広くなく、写真を撮るのにも順番待ち、団体さんを一枚に収めるには技がいりそうだった。
つい長居したら皆さんに声をかけられて、カメラマンから抜け出せなくなってしまった^^;

 

燕岳山頂より、北燕岳方面
東沢乗り越え下山ルート
となっていて、中房川沿いに中房温泉に戻れる!

増水などにより危険度も高く健脚向きで、距離も9.1kmと長く時間もかかる為、
この日、誰も下山する人はいないようだった。

コマクサの群生地があり、雷鳥の親子も住んでいるらしかったので
時間があれば、北燕岳まで行ってみたかったのだが、
やはり表銀座と言われている、大天井岳方面の魅力にはかなわない^^;


 
燕岳山頂を示す石(三角点かな?)…北燕岳の後ろに立山連峰と剱岳が聳えていた。



帰路、燕山荘近くで、イワヒバリに出会った!
チュルリチュルリ…と綺麗な声で鳴きながら3羽ほど飛び交っていた。
木に止まることはなく、森林限界より上の岩場で、餌を探しながら生息しているらしい。



燕山荘経由で表銀座の稜線を歩く。。。


燕岳が女王様で、王様は槍ヶ岳だと、山荘のオーナーが言っていたのだが
私達のように燕岳ピストンと言うグループは少なく、ほどんどの皆さんが
常念岳や蝶ヶ岳方面、槍ヶ岳方面への縦走計画を立てていた。

二泊出来ない理由もあったのでしかたないが、縦走の皆さんがチョ~羨ましい!
…という訳で、帰りの時間を逆算しつつ、大天井岳の蛙岩を過ぎた、大下り手前まで行ってみることにした。



表銀座のパノラマ



蛙岩と槍ヶ岳、穂高連峰



カエルには見えないが蛙岩?




ここから見る槍ヶ岳は素晴らしい!孫槍や小槍もはっきりしている。



 
岩を垂直に繰り抜いたような登山道を過ぎて、振り向くと燕岳がガスに飲み込まれようとしていた。
今朝、東側一面に広がっていた雲海が、暖かさでさらに上空に伸びようとしているようだった。



前方にも雲海が迫って来ていたが、
よく観察していると、稜線にぶつかって上に伸び円をかいて東側にまた戻っている!
まさしく壁にぶつかって退散して行く様を見ているようで、海で見る防波堤のような役割りだろうか?^^;


大下り手前で、燕山荘に引き返す!



燕山荘前、雲上のカフェ…下山前にここでモーニングコーヒー(500円)を飲んだ
先を急ぐ縦走も良いが、ここでゆっくり出来たことも、また良い思い出だ!


帰路は天然のミントシャワーを浴びながら…^^;

10時過ぎに下山を開始、登山口の中房温泉には13:50分頃に到着した!
東側に迫っていたガスが晴れず、ずっと視界のないガスの中の下山だったが

山頂での素晴らしかった光景が頭から離れず、この先何があっても「まぁ良いかぁ」の世界。
合戦小屋ではお約束のスイカを頂き、国民宿舎「有明荘」でのんびり温泉のお風呂を満喫し

苦労したことはすべて忘れて、車の中では快晴の雲上で過ごした事の話題のみとなった!



立派な宿泊施設「国民宿舎 有明荘」…大きな気持ちの良い露天風呂がある。
ゆとりのある登山者や団体さんなどは、ここで前泊や後泊をするようだった!

燕山荘の管理下にあるらしく、オーナーがここのお蕎麦が美味しいと勧めていたので
是非賞味しなければと期待して来たのだが、何と!お食事は昼2時で終了です!と店員さん。
時計を見たら2時10分だった!…えっ?…え~っ!…ガッカリ…(-_-;)

と言う訳で、信州の美味しいお蕎麦を食べ損ねてとても残念だったけど、
ここでまた山頂で遭遇した全ての素晴らしい光景を思い出し、
まぁ良いかぁ… (*_*; …と、帰路に着く。




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