揺れる想い体じゅう感じて
君と歩き続けたい in your dream
夏が忍び足で近づくよ
きらめく波が砂浜潤して
こだわってたまわりをすべて捨てて
今あなたに決めたの
こんな自分に合う人はもう
いないと半分あきらめてた
揺れる想い体じゅう感じて
このままずっとそばにいたい
青く澄んだあの空のような
君と歩き続けたい in your dream
作詞は坂井泉水。作曲・織田哲郎とのゴールデンコンビ。
坂井さんの前に織田哲郎さんに触れておきます。同世代に小室哲哉という光輝く存在があったため、織田さんは影に隠れがちですが、小室さんと双璧と言えるほどの平成のヒットメーカーです。曲作りの天才だと思いますが、当の織田さんが「俺は天才なんかじゃないよ」というタイプの方なので、世間もそれを信じてしまう。
自らの才能を大きく見せようとする人と、能ある鷹は爪を隠す人に別れますが、織田さんは明らかに後者です。ZARDの曲だけみても「揺れる想い」「負けないで」「マイフレンド」など代表曲は織田さんが手掛けたものです。
「揺れる想い」は1993年5月発売。今からちょうど30年前に日本中で流れていた曲です。ポカリスエットのCMが印象的ですね。
坂井さんの歌詞は恋愛にまつわるものがほとんどで、この曲の「青く澄んだあの空のような、君と歩き続けたい in my dream」に象徴されるように、夢を追う男性が好きなのでしょう。
歌詞へのこだわりは強く、歌手になる前のレースクイーン時代の同僚によれば、ノートにぎっしりと詩を書き溜めていたそうです。
「この歌詞に曲をつけてもらって自分が歌う」という夢を思い描いていたのでしょう。そして何年か先に坂井泉水という歌姫が誕生しました。
坂井さんは本当に綺麗な人でしたが、容姿のみでなく、声のルックスが抜群でした。それに丹念に書かれた歌詞、織田哲郎との出会いがZARDを大きな存在にしたのでしょう。
坂井さんが美人薄命であったことは残念ですが、ZARDの曲は今もはっきりと生き続けています。