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カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

新阿蘇大橋の展望所から眺めてみれば

2021-03-24 17:25:27 | おでかけ

 車の試運転を兼ねて高千穂まで脚を伸ばし、高千穂の帰りに阿蘇にまわった。

 

 (阿蘇の噴煙:草千里から)

 NHKで日本列島誕生3000万年の物語を、なかなかダイナミックな映像で見せてもらっている。

 今の日本列島誕生の終わりの方で、瀬戸内海が誕生し、四国から伸びる大地溝帯によって九州は中央部で南北に分断される筈だったとか。

 ところがマグマの影響で阿蘇をはじめ九州の火山が一斉に噴火を始めその噴出物で地溝が埋め尽くされてしまった・・・らしい。

 阿蘇は4回に亘って大噴火を繰り返し、現在の地形を形作るに至った。

 世界規模の阿蘇カルデラは、東西24km南北18kmの湖となったが、立野付近で外輪山が浸食崩落し、大量の水が熊本平地に流れ出た。

 ここは、その水が流れ出たカルデラの切れ目である。

 

 (新阿蘇大橋)

 先の熊本地震で、阿蘇谷から流れる黒川に架けられた阿蘇大橋は崩落し、現在の新大橋は元の位置より600m下流に架橋された。

 立野から南阿蘇を経由して高千穂までの325号線はこれで、名実共に完全復旧した。

 北側駐車場からは橋の下を通って、もう一度反対側の階段を上り展望所に至る。

 

 (橋脚付近の柱状節理)

 噴出したマグマ等が固まって出来た岩石(柱状節理)が黒川沿いに露出している。

 橋脚工事のため、一部が破壊され少々問題に。

 なにしろ此処は、阿蘇ユネスコジオパーク内で、地球の壮大なドラマの展開場所。

 国土交通省の、ささやかならざるチョンボ。

 多分失敗の歴史というか、負の遺産を前向きに捉え反省材料を後世に残す貴重な教材。

 てなことを、考えながら今度は上り階段をヒーヒー言いながら登って展望所へ。

 

 (新阿蘇大橋展望所から立野方向を望む)

 ひとときの、混雑騒ぎはなくなっていた。

 

 (長陽大橋、南阿蘇鉄道白川橋梁を望む)

 この長陽大橋も相当高い場所に架かっているが、元々の国道はこの橋より下の道をくねくねと川沿いまで降りて、小さな橋を渡り対岸の九十九折りを登るコースだった。

 前方の、南阿蘇鉄道の白川橋梁は、立野駅を出ると直ぐこの鉄橋となり、渡り終わるとトンネルという絵に描いたような場所。

 橋もトンネルも地震のあと、復旧工事が進みやがて全線開通が予定されている。

 トコトコ走るトロッコ列車も、あの橋の上ではさらにユックリ走ってくれたものだった。

 

 (白川と黒川の合流点)

 眼下の位置で、北側の阿蘇谷から流れてきた黒川と、南側の南郷谷からの白川が合流し、これ以降白川となって有明海へ。

 右の黒川は直ぐ上流に「数鹿流ヶ滝」、左の白川も合流点の直ぐ上流に「鮎帰りの滝」があって、いづれも良い眺め。

 ただ、先年の北九州豪雨等では黒川が氾濫し、阿蘇地方に多大な被害が出た。

 更に白川は、熊本の平地で蛇行した場所でも水害が発生。

 過去にも大水害で熊本市内は大被害を被った歴史があって、この白川の治水は喫緊の課題となっていた。

 そこで、治水対策としてこの合流点付近にダム(穴あき)が建設されることとなり、現在工事は進行中。

 外輪山の切れ目、二つの川の合流点とダム、交通の要衝として鉄道・道路・橋梁の所在等々、重要なポイントなのである。

 世界ユネスコジオパークに認定されている如く、列島誕生の壮大なドラマの終章の部分に微かに人が介在した。

 地球の歴史からすれば、ほんのささやかな出来事で、いつでもリセット出来ることなのかも知れない。

 展望所から眺めていると、つい大げさな事も考えてみたくなるから不思議だ。

 「カルデラの歴史の風は柔らかい」・・・・しろ猫

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