清野恵里子さんの「折に触れてーきものの四季」(文化出版局)を古書店で見つけました。
これは雑誌「ミセス」に連載されていたもので、
連載時にときどき覗いていたのですが、
そのなかから厳選して一冊の本に。
連載時には、
きもののコーディばかりに目がいっていたのですが、
今回はじっくり。
前には目に入ってこなかった細部に
目を奪われました。
この方のコーディ、ほかの方のコーディと違って
華やかさがあまりないのです。
紬や普段使いのきものだからですね。
それが逆にとても素敵に思える。
前は本を開いても着ている方、
例えば女優の満島ひかりさんなどのほうに目が。
今回、目を奪われたのはこの方!
いやあ、なんという美しいたたずまいで
ありましょうか。
大島に赤みがかった紙布の帯。
帯揚げは深蘇芳色。
髪の毛はきりりと、わずかに入った
白いものが余計に美しさを
引き立てています。
ああ、年を重ねるってきれいになるんだな
と思わせてくれる一枚。
あまり主張しない赤が効かせ色になって、
控えめな上品さを醸し出しています。
清野さま、前にも書いたけど、
年齢を問わない赤遣いがとても参考になります。
地味な色調のきものや帯のなかに
わずかにのぞかせる赤系統。
赤というと、若い人の色と思い込んでいたので、
ページをめくるごとに出てくる赤が
とても新鮮でした。
夏でも赤。
こちらは安藤サクラさん着用の琉球絣。
原田知世さんも絹上布に赤系の帯締めを
使っています。
でもこの色、わずかにのぞかせてこその効果。
その使い方が難しい、上級編なのでしょうね。
それでも、赤系の帯締めや帯揚げ、
タンスの肥やしになっているものから
「赤遣いの練習」、初めてみましょうか。
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ありがとうございます。
コメントありがとうございます。熟成を思わせる色、素敵な言葉ですね。なるほど、おっっしゃる通りです。
赤系統でもいろいろあるので、自分に合う、好きな色を探すのは大変でもあり、楽しみでもあります。あこさんのコメントに励まされたこともあり、赤、積極的に使ってみたいと心強く思いました。ありがとうございます。