きもののコーディネイトをするとき、参考にするのは雑誌や単行本のコーディですね。
「ううん、ステキ」と、同じような手持ちのきものや帯を持ってきて合わせるものの、たいていしっくりきません。
雑誌のきものや帯はお値段が一桁くらい違う上、プロのカメラマンが撮っているので、手持ちのものとは数倍ステキなのは当然なわけです。
「ああ、こんな帯や着物が欲しい」と雑誌を見るたびに「今度はあんな帯、着物」と物欲はとどまるところを知りません。
このままではヤバイなあと、自分なりのコーディの法則を作ることにしました。
それが「絵画に学ぶカラー・コーディ」というわけです。
またの名を「箪笥の肥やし着物活用法」です。
さて、うまくいきますか~~。
参考にするのはこの一冊です。
この本は、マチスの「色を見る、色を楽しむ」展に行ったときに購入しました。
とても面白くて、時間があると眺めていましたが、ふと、着物の配色も、巨匠に教えていただけないだろうかと思ったわけです。
この本は、「名画はなぜ名画なのか」を、配色から解き明かしたものです。
同系色、反対色の使い方の基本を丁寧に記していますが、ここではこの本に触発された私の方法を書いてみます。
まず、好きな画家の絵を持ってきます。
好きな画家といっても、ここでは思想的なものは抜きにして、あくまで「こういう色調が好き」というものを選んでください。
わかりやすいので、ここではマリー・ローランサンの絵にします。
彼女の絵の特徴は「淡い濁色」だそうです。濁色とは、ある色に白や黒を加えたものです。いわゆる淡いトーンですね。
この色を同じような色の着物や帯を出してみます。
「違うじゃないの」と思うかもしれませんが、あくまでイメージで捉えてください。
ピンクを中心に、淡い色調と捉えます。
こうして見ると青が足りませんね。
とにかく、最初の一歩
これを着て見ます。
帯揚げはブルーです。
ここに、何色の帯締めを加えるか、再度ローランサンの絵を見ます。
黒か青か赤のどれかが入っていますが、ここでは濃い色でで引き締め効果を狙って濃い灰色の帯締めにしました。
で、出来上がりはこちら。
どこかに青を持ってくるとより近づくかもしれませんが、最初ですので無難に?
これにもう少し黒を加えてみます。
この着物は買ってはみたものの、パーソナルカラーではないためか、着ても落ち着きませんでした。
でもこうしてみると、結構着れるかなと思うのですがいかがでしょうか。
使っている色の分量が違うのでイメージは変わりますが、色使いの参考にはなるのではないでしょうか。
最初の試みです。
次は、ほかの画家で試してみたいと思っています。
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