
暑い日が続いています。
花粉のせいか、黄沙のせいか、
頭がぼんやりしています。
そんななか、
こんな一冊を読みました。

「人はなぜ物を愛するのか」(白揚社・
アーロン・アフーヴィア著・2024年刊)
断捨離流行りのこの頃、
私自身も現在どんどん手放しています。
そのなかで、
なかなか手離せないモノも
もちろんあります。
本と着物関係です。
本はおそらくもう再読は
できないだろう、
でも捨てきれない。
着物も、
もうこんなに着ない、
着れないだろうと思うのに
捨てきれない。
「捨てられないモノ」を
捨てるハウツーは
いくらでもありますが、
この一冊は「捨て本」ではなく、
人の物への向き合い方を
少し小難しく述べた一冊。
興味を引いたのは、
人は、
モノを自分と同一視する傾向がある、
モノを自分の一部だと思う、とのこと。
アイデンティティの一部と
いうことですね。
アイデンティティとは、
それがない場合、
自分ではなくなると感じること。

だから新刊はすぐに手離せても、
読み込んだ一冊や
昔の没頭して読んだ本は
なかなか手離せない。
でも、
それらの本やモノに育てられたとしても、
人は変わっていく。
私などまさに
「節約生活」をするなかで、
大きく変わった。
変わった時に、
過去の自分と
もう別れてもいいなと思ったときに
手離せる~~。
着物に関してはまだ自分の一部が
残っている、ということかな。
昔の恋人をずっと思い続けていたけど、
それはその人に執着しているのではなく、
その人を好きな自分が好き、
という感じかな。
それが腑に落ちたとき、
思い出もグッズも
ばっさり捨てられる。
そして新しい自分を探す、
ドラマ風にいうと、
新しい恋人と新しい道を?((笑)
多くの捨て本は、
それをとても簡単に、
「過去は捨てよう」と
「捨てれば人生変わる」と
言っているんですけどね。
私は逆だと思っていて、
人生や自分が変わったとき、
過去もモノも捨てられる~~。
まず自分ありき、かな。
こんな風に遠回りしないと
なかなか納得しきれない
面倒くさい私。
それもまた自分の自分たる所以。
簡単には捨てきれない、ですね。
この本は物に関する
人の感情を学術的に
述べていますが、
頭がぼんやりしていたので、
本の中身というより、
自分の物に向かう気持ちを
確かめながら
読んでいったのでした。
それもまたよし、です。
最後まで
お付き合いありがとうございます。
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