南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

定額給付金をもらいたくてももらえない海外居住者の私

2009-03-04 01:22:33 | 日本
麻生太郎首相が定額給付金を受け取ることを表明しました。
昨年11月頃には「貧しいとか、生活に困っているところに出
すんであって、豊かなところに出す必要はない」とおっしゃっ
ておりましたね。また12月には、「そんな金はもらいたく
ないという人はもらわなきゃいい。1億円あっても、
さもしく1万2000円欲しいという人もいるかもしれない。
それはその人の考え方の問題」ともおっしゃっておられました
ね。また「これは人間の矜持(きょうじ)の問題」と、難易度
の高い漢字を使っておられましたね。で,結局はもらうという
結論になったのです。「消費刺激」のためだということです。

マキャベリズムの本を最近読んでおられるようですから、目的
のためなら手段を選ばないということなのかも(?)しれま
せんが、その変幻自在の論法は驚嘆に値しますね。鳩山さんは
「二転三転、七転八倒」ととてもクリエイティブなコメントを
しておられましたが。

定額給付金の議論が日本ではにぎやかに進められている一方で
実は寂しい思いをしている人々がいます。それは私たち海外
居住の日本人。私たちは国籍は日本でありながら、定額給付金
の恩恵にあずかることはできないのです。日本に本籍はあるの
ですが、住民票はありません。まあ、日本で税金を払っていな
いので(現在の居住地の香港では税金を払っていますが)、も
ともと減税措置の話なので、減税の資格はないのでありますが。

しかし「定額給付金」という呼び名になってしまうと、減税と
いうコンセプトも薄まってしまい。我々にもくれてもいいじゃ
ないと「さもしく」思ってしまうのです。日本にもたびたび
帰るので、そのお金をもらったら全額日本の経済を刺激する
ために使いまっせ~なんて言っても無理でしょうね。

ところで、「定額給付金」って英語で何ていうんだろうなと
思って調べてみたら、"Supplementary Income Payments"
と言うようですね。都道府県から市町村に至るまで、外国人
のみなさんにこの「定額給付金」とは何か、その受け取りは
どうするのかを英語で説明しているサイトがいっぱい出てきま
す。この英語の用語は、日本津々浦々まで統一して使われてい
るようですね。まあ各市町村が勝手な用語で使っていたら大変
なことになりますからね。

しかしこの英語の"Supplementary"というのは、追加的なとか、
補助的なという言葉ですけど、これはもともとの日本語の
言葉にはないですね。このまま直訳すると、「補助収入の支払
い」ということになりますね。これだと日本で税金を収めてい
ない我々でももらえそうな響きがあります。でもやはりもらえ
そうでも日本に納税をしていない人間は、くれると言っても
もらわないというのが人間の矜持(きょうじ)ということにな
るのでしょう。

これで日本経済が活性化してもらえれば、定額給付金の恩恵に
あずからない我々海外居住者としてもハッピーなのですけどね。