自然のシャワーを浴びながら:パート2

定年後の主人と晴歩雨読の日々。同じタイトルのニフティのブログ の続きです。

東北海道の初秋ー2

2023-09-29 | 国内旅行(温泉)
ツワー内容がクルージング、電車、遊覧船と乗り物が多いから、楽だと思っていた。
ところが今回の旅で改めて、北海道がどれだけデッカイかを知る事となった。
昨夜のホテルの案内板では今日は晴。
気温は朝13度だったが昼間は21度位まで上がるとか。
気をよくして朝からたくさんの料理をパクついた。
時はまさに食欲の秋なんだから……何でもかんでも美味しい!

今日はプユニ岬を車窓から見下ろしながら、知床半島へ。
プユニ岬とはアイヌ語で大きな岩が残っている岬という意味らしい。
その後知床五湖→ウトロ港から観光船乗車→ウトロ港→フレべの滝散策→屈斜路湖畔温泉。

北海道の中でも知床辺りは何~もない。
そして真っすぐな道、信号機なし、高速道路なし。
人っ子ひとり歩いていない。
そんな非日常がたっぷり詰まった東北海道の旅2日目もスケジュールびっしり。

朝8時から知床五湖の高架木道を展望台まで、往復1,6kmを歩いた。
高架木道は高さが3から5mあり、クマが登って来れないという。
それでも電気柵が張り巡らしてあった。
散策する人は匂いのないお茶か水、キャンディー等匂いのある食べ物は厳禁だった。
五湖ある湖のうち見えていたのは一湖で、バックに知床連山がずら~り。
山々は見えてはいたが上部には厚い雲がかかっていた。
その名の通り知床には五湖あるが、私達が見たのはその内の一湖だった。
1時間程高架木道を歩いてウトロ港に向かい、10時過ぎ今日の目玉の知床観光船に乗車。


世界自然遺産の知床(平成17年に登録)人が立ち入れない原始の楽園と言われる知床。
知床旅情という歌にも歌われている知床。
今日は1年間でわずか4か月のみ運航の観光船「知床岬航路」に乗って、絶景を堪能した。
陸路では行けない知床半島の突端・知床岬までの船旅往復3時間45分。
知床観光船・オーロラ号は総トン数491トン、全長45m、幅10m。
最大速力14,3ノット、最大旅客店員390名で、冬には流氷観光砕氷船になる。

最初は「え~そんなに長い時間」と思ったが、乗船したら下船までずっと展望デッキにいた。
知床半島のすべてを大満喫できる航路だったのだ。
始めは港にたくさんいたカモメ、ウミネコとか赤や白の灯台とかに注目。
港の三角岩やオロンコ岩もだんだんと遠のいて行った。(三角岩)
(オロンコ岩)
若い頃は船酔いしていたが、最近は鈍くなったお蔭で何ともない。

だんだんと迫りくる岸壁、穴の空いた岩肌、時折ある大小の滝。
3階展望デッキの進行方向右側が山や滝、岩など全部見れるので、その位置を陣取った。
風もなく寒くもなく9月末とは思えない北海道の気候に恵まれた。
前半のメインはカムイワッカの滝。
意外な事に細くて迫力に欠ける滝だった。
でも落差約30mあり幅広の姿形をしていて、知床秘境のひとつだ。
カムイワッカとは「神の水」を意味するアイヌ語。
強い硫黄成分を含んでいるから生物が生息できない「魔の水」とも。
バックに硫黄山がある関係で流れて来た水が黄色くて、海水の色が青くなかった。
私にはエメラルドグリーン色に見えた。
神秘的な海の色だったな~。

カムイワッカの滝を過ぎたらルシャ湾で、ヒグマのメッカと言われているそう。
でも今日はヒグマは現れなかった、残念。
動物園に行ったらヒグマやシカはいつもスルーするのに、知床では見たいと思うんだな~、変なの。
ルシャとはアイヌ語で「浜へ降りて行く道」という意味。
断崖絶壁が続いている岩場の海岸で、ヒグマがサケやカラフトマスを捕る場所らしい。
ルシャ湾から先知床岬までは数か所で奇岩、タコ岩、観音岩、獅子岩等が見られた。
でもどれが何という岩なのかイマイチよく分からず……。
見渡すと数人が双眼鏡を手にして見ていたので、近くの人に聞いたりしたけど。
双眼鏡は船内で500円でレンタルできると下船時に知った。(船内で弁当ランチ)
岸壁の岩にはイワツバメ、カモメ、オジロワシ等の巣が見られた。
崖は100m位はあり海底にも20m位あるそうだ。

知床は最果ての地だけどその最突端が知床岬で、今回初めて見た岬。
岬の奥には国後島がぼんやりと見えていた。
山の上の白い灯台も見え隠れしていた。
相棒と羅臼岳登山の際に宿泊したホテルが地の果てホテルだった。
♬ ここは地の果て アルジェリア ♬なんて歌を思い出して口ずさんでいた。
そしたら岬で折り返し地点なので、知床旅情が大音量で流れだした。
♬ はるばる来たぜ知床岬 ♬ 名残惜しく感じながら、バイバイ知床岬。

帰りは一部ガスが切れて悠然と連なる知床連山が見れた。
再び断崖絶壁沿いの絶景を見ながら、飽きもせず、もう地の果てまで来ることもないから。
羅臼岳(1661m)、三峰岳、サシルイ岳、オチカバケ岳、硫黄山(1562m)
知床岬に近い知床岳はちょっと離れた場所。

ほぼ4時間に及ぶ船旅から港に戻り、今度はフレぺの滝へ。
知床半島には多くのヒグマが生息している。
フレぺの滝へ向かう途中、バスの車窓から森の中でまったりとしているヒグマ発見。
動物園で見るヒグマは面白くもなんともないが、自然の中のヒグマは可愛いと思えた。
クマ牧場のようにお金を払ってでも見たいとは全く思わない。
まだ学生だった頃ワンゲルのみんなと奥多摩の川苔山へ登った。
登山口近くの民家の庭先で檻に入ったツキノワグマを見て、超ビックりした。
やっぱりテディベアはともかくとして、クマはクマった事に好きになれない。

道路上にはエゾシカ注意の看板があったが、エゾシカも見られた。
エゾシカはリーダーの後をついて走るそうで、リーダーだけしか見てないという。
だから車との衝突事故が起こるらしいが、可哀そうな話。

フレぺの滝までは遊歩道、往復約2kmを歩いて行った。
知床の自然が凝縮された遊歩道で、森と草原を抜けた先に展望台があった。
乙女の滝とか呼ばれていて、夕陽が当たると赤く染まるので、赤い滝とも呼ばれているそう。
フレぺの滝は滝でも川でもなく、しみだしている状態だった。
知床半島の神秘の滝を見る為にネイチャーガイド付きでの散策。
森の中で鹿に出会ったが、お尻が真っ白で面白い。

フレぺの滝でハプニングあり。
向こうの方からクマが近づいてきているのが見えたのだ!
予定ではクマが来ている方へ行って1周するはずだった。
でもガイドが来た道を戻ろうとみんなに言って、更に普通に歩いてくださいって。
彼はカプサイシン入りの強力な熊スプレーを持参していたが、使わずに済んだ。
クマが別の森の中へ入って行ったから。

展望台からの絶景、断崖から流れる落ちるフレぺの滝とオホーツク海。
夕陽が沈むまで待っていたかったな~。。

朝7時半にホテルを出て、夕刻6時半に屈斜路プリンスホテルに着くまでよく動いた。
北海道の大自然を満喫するには忍耐と体力が必要だと実感。
真っすぐな道の先に夕陽が沈んで行った。
土砂降りの雨の後の夕焼け空とどんよりとした雨雲の空。
コメント
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