図書館で本を借りた。
長らく文庫になるのを待ち焦がれていた本。いざ目の前にハードカバーがあると、抗うことなんてできなかった。
バイトを終え、机に向かって蛍光灯をつける。
本を開き、最初のページを目で追う。
そして、ぼくは本の世界から抜け出せなくなる。
引き込まれかけて、ふと気付いた。いつも行っていた喫茶店はボサノバがかかっていて。それが読書に心地よかったことを。
そうだ。せっかく大好きな小説を読むのだから、何か心地よい音楽をかけよう。
選んだのはアート・ペッパー。サックスが語りかけてくる。
"What's new"
なにか、変わったことはないかい?
アート・ペッパーを久しぶりに聴いたけれど、昔よりも、なんだか切なく聞こえて、そして心地よかった。
気付けば2時間も読んでいた。
あまりに好きな小説なので急いで読みたくなくて。何度も何度も読み返しながら、自分を焦らせながら、ゆっくりと読み進めた。
ウィスキーが飲みたくなって、机の下からターキーをひっぱりだした。
お決まりのマグカップに注いで飲みながら、小説を読む。
何のことはない、週の真ん中の夜。
なんだか、幸せを噛み締めて。
日付は変わってしまった。そろそろ眠らなくちゃ。
明日も素敵な時間を過ごせるように。
あまり、欲張り過ぎないように。
後ろ髪を引かれつつ、本を閉じる。
長らく文庫になるのを待ち焦がれていた本。いざ目の前にハードカバーがあると、抗うことなんてできなかった。
バイトを終え、机に向かって蛍光灯をつける。
本を開き、最初のページを目で追う。
そして、ぼくは本の世界から抜け出せなくなる。
引き込まれかけて、ふと気付いた。いつも行っていた喫茶店はボサノバがかかっていて。それが読書に心地よかったことを。
そうだ。せっかく大好きな小説を読むのだから、何か心地よい音楽をかけよう。
選んだのはアート・ペッパー。サックスが語りかけてくる。
"What's new"
なにか、変わったことはないかい?
アート・ペッパーを久しぶりに聴いたけれど、昔よりも、なんだか切なく聞こえて、そして心地よかった。
気付けば2時間も読んでいた。
あまりに好きな小説なので急いで読みたくなくて。何度も何度も読み返しながら、自分を焦らせながら、ゆっくりと読み進めた。
ウィスキーが飲みたくなって、机の下からターキーをひっぱりだした。
お決まりのマグカップに注いで飲みながら、小説を読む。
何のことはない、週の真ん中の夜。
なんだか、幸せを噛み締めて。
日付は変わってしまった。そろそろ眠らなくちゃ。
明日も素敵な時間を過ごせるように。
あまり、欲張り過ぎないように。
後ろ髪を引かれつつ、本を閉じる。
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