Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

夜の芒

2017年12月18日 23時34分53秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 だいぶ遠回りをして、1万3千歩ほどを歩いた。1時間当たり7千5百歩ほどで歩いた。それなりの汗をかいたが、酔いもだいぶ覚めたようだ。これからぬるいお風呂で汗を流して、早目の就寝予定。

光らねば冬の芒になりきれず    後藤比奈夫
★枯草と一つ色なる小家かな     小林一茶


 第1句、先ほど歩いていたら空き地に芒がひとむらかたまって。夜中に芒の光景は新鮮に思えた。街路灯に照らされて枯れた穂がボーッと浮かんでそれなりの風情がある。風の無い夜で、昨日ほどには寒くなく、歩くのをちょっと休んで芒にみとれていた。街路灯という人工の明かりと云えどもそれが無ければ見過ごして気がつかずに通り過ぎていたと思う。
 第2句、初めてこの句を見たときも、思わず蕪村の句かと思った。「小家」が蕪村らしい表現と思えたからだ。一茶の句と知って、絵画世界から現実の生活感が漂い、ひょっとしたら一茶特有のきわどい作為すら感じる句とも思えた。作者によってこうも印象が、変るのかと思った。もっとも私の無知ゆえの誤解かも知れないが。