Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

アメリカ山公園・谷戸坂・外国人墓地

2017年02月19日 22時04分24秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 本日の神経痛の痛みはごく軽かったものの、ずっと体に纏わりついていた。思い切りその痛みの衣を投げ捨てたかったが‥。講演会の会場は広くてゆとりがあったので、姿勢を変えることが出来て、随分楽であった。

 講演会場に行くときにはバスは不便なことを前回知ったのでいろいろ調べたところ、みなとみらい線「元町・中華街駅」の改札口からアメリカ山公演まではエレベーター、エスカレーターがあることを知った。横浜地方気象台のすぐ脇、山手外国人墓地の入口近くに出られた。ここから会場までは5分。助かった。

 外国人墓地は3月から12月まで、土・日に公開されるので、今度はカメラを持って探索してみたくなった。

 講演終了後は、ゆっくりと谷戸坂を下った。いつもながらランドマークタワーなどみなとみらい地区をながめながらの下り坂は気持ちがいい。痛みを忘れて1000歩ほどの散歩。
 歩いているうちに痛みが消え、帰宅後も痛みは再発していない。このままおさまってほしいものである。

「全身小説家・井上光晴展」記念講演会

2017年02月19日 18時39分57秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 本日の講演は「虚構の人・井上光晴」と題して日大文理学部の紅野謙介教授。井上光晴の詩や作品から井上光晴の作品の成り立ちや見どころ、そして小説家自身の人となりを浮き上がらせてくれた。初めて聞く講演会であったがとても有意義であった。
 その中で井上光晴の作家としての出発点は「書かれざる一章」であるが、小説かとしての画期は「ガダルカナル戦詩集」ということを教えてもらった。実は私は、「ガダルカナル戦詩集」については20歳の頃、読み切れずに途中で放り投げてしまっていた。
 本日の講演を聞きながら、45年前の私が読むには読んだが、理解できないまま放り投げてしまった理由がわかったような気がした。戦争に雪崩を打って流れ込んだ思想や、敗戦間近の社会の思潮にどっぷりと浸かってしまった表現から、思想の課題を引き寄せようとする多視点の眼、というものに私が耐えられなかったのではないか、と思い至った。
 そしてそれ以降の複数の視点で書かれた井上光晴の小説の方法が、皇国思想と左翼思想とを両極端に振れた作者自身の思想の相対化につながっているのかと思うようになった。そこに戦後の1950年代から1960年代の思想の捉えかえしを求められると思えた。なかなか示唆に富んだ講演だと感じた。
 改めて「ガダルカナル戦詩集」を読みなおそうかと思った。


神奈川近代文学館にて講演会

2017年02月19日 13時38分18秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 昨晩日付が変わった途端にとても強い風が吹き始めた。北西の風でとても冷たい乾燥した風である。強風注意報はずっと解除されていない。
 この風の音に驚いて布団から抜け出して、ベランダに出てみた。空一面厚い雲が空を覆い、星はまったく見えない。ちょうど半分が欠けた下弦の月もまったく見えない。風の強さに慌てて窓を閉めた。
 目が覚めてみると風はおさまり、全体的には寒いものの昨日と同様に穏やかに陽射しである。

 昨日は痛み止めが効かずに、邪魔な装身具のように痛みを身につけて終日すごした。今朝も昨日のように痛みが出てきた。前屈などの腰痛体操をしても解消しないので、やむなく昨日に続いて痛み止めを服用した。今のところ薬は効いている。薬の効能が消える頃には、痛みそのものが治まることが多いので、このままおさまってほしいものである。

 これから神奈川近代文学館での講演が始まる。

サンサーンスのチェロ協奏曲第1番

2017年02月19日 11時33分11秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 サンサーンスの「チェロ協奏曲第1番」、チャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲」、オッフェンバッハの「ジャクリーヌの涙」をおさめている。
 私が購入した動機はサンサーンスのチェロ協奏曲第1番。ただしどういうわけか第2番のCDを持っていない。
 CDの表題は「ジャクリーヌの涙」となっており、遠藤真理の意向なのだろう。このCDは彼女のデビュー盤ということを購入したのちに知った。しかしデビュー盤で協奏曲と管弦楽曲を同梱しているにもかかわらず、協奏曲名を表に出さないというのもなかなか大胆である。
 チェロは遠藤真理、金聖響の指揮、管弦楽はオーケストラ・アンサンブル金沢。録音は2005年となっている。
 チェロの音色は奥行きがあり、よく鳴っているように思える。
 サンサーンスの「洗練された」といわれる曲と、チャイコフスキーのロシアの風土とドイツ音楽の影響の強い曲はいづれも1870年代半ばの作品。フランスはパリ湖ミューの後の反動の時代。ロシアは政治の動揺が加速されナロードニキ運動が台頭し露土戦争が始まる。フランスとロシアの音楽の違いが何故か心がざわつく。

 録音時23歳の遠藤真理がこの時代背景を踏まえての選曲としたらちょっと驚くべきことである。