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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

田端文士村周辺散策と東京ステーションギャラリー訪問

2015年04月25日 23時43分57秒 | 山行・旅行・散策
 連休が近くなったこともあり、二人で相談してまずは普段なじみのない東京都北区に行ってみようということになった。上野東京ラインに妻はまだ乗ったことがない。思い立ったらすぐにということで、朝のうちに慌てて北区の観光案内をネットで探した。

 とりあえず出てきたのが、田端界隈の文士村の散策と「田端文士村記念館」。板谷波山、芥川龍之介、萩原朔太郎、室生犀星、中野重治、佐多稲子などの旧宅、そして正岡子規の墓などが載っている。
 時間があれば十条駅周辺の富士神社や商店街の散策、王子の「紙の博物館」に行ってみようという計画を立てた。王子の飛鳥山公園や渋沢記念館、王子神社などは以前に訪れたので、王子周辺は最後に回る予定にした。
 結局、田端駅で下車して昼食休憩後に、文士村周辺の散策と記念館で15時となってしまったので、他の予定は断念。妻の要望で王子駅まで足を伸ばして葛餅の石鍋商店へ。さらに、家に帰る途中、先ほどアップした東京駅ステーションギャラリーで「ピカソと20世紀美術展」を見ることが出来た。夕食は大森駅で下車して、居酒屋で済ませた。

 田端文士村記念館と周辺散策については後日アップ予定。

 他にも北区で訪れてみたいところはいろいろある。連休中にもう一度くらい散策に行ってみたい。北区にあるという都内で現在唯一の日本酒の醸造元を尋ねたいのだが、許してもらえるだろうか。

 田端周辺を歩いていると、少しだけだが雨がぽつりと来たり、風が強くなり冷えてきて心配した。しかし何とか天気は崩れずにすんだ。ただし統一地方選挙の最終日ということで賑やかに宣伝カーが往来しており、残念ではあった。

「ピカソと20世紀美術」(東京ステーションギャラリー)

2015年04月25日 22時51分33秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
   

 東京ステーションギャラリーを久しぶりに訪れた。
 目的は「ピカソと20世紀美術-北陸新幹線開業記念 富山県立近代美術館コレクションから」。入場料が1000円というのも入りやすい値段設定である。
 ピカソへ影響を与えた画家、ピカソが影響を与えた画家ないし潮流というものに着目し、その絵柄をいつも大きく変えたピカソの主な結節点ごとにセクションをまとめて展示している。
 展示は「1.ピカソが開いた20世紀美術」「2-1.ダダ」「2-2.シュルリアリスム」「3-1.戦後の展開 ヨーロッパ」「3-2.戦後の展開 アメリカ」「拡張する表現と多様化の波」という6つのセクションに分かれている。ピカソの作品があるのは「1」の9点だけであるが、少ないとは感じなかった。それだけ周囲の画家や潮流の作品が充実していたといえる。

 ピカソの作品では「貧しき食卓」(2004)、「ギターのある静物」(1912)、「肘かけ椅子の女」(1923)、「黄色い背景の女」(1937)、「座る女」(1960)などいづれもなじみのある作品ばかりが並んでいた。が、どの作品も感銘を受ける作品ばかりであった。「黄色い背景の女」ははじめて直接見る機会となったが、艶めかしさにドキッとした。
 ピカソ以外のの画家の作品も充実しており、カンディンスキーの詩画集「響き」(1911)より、ブラックの「バス」(1911)、ルオーの「ミセレーレ」(1922-23)より、クレーの「名誉棄損」(1934)、レジェ「サーカス」(1950)より、マン・レイ「桃」(1972)、ミロ「パイプを吸う男」(1925)、エルンスト「森と太陽」(1927)、デルヴォー「夜の汽車」(1947)、タピエス「小さな木とひも」(1973)など。
 特にタピエス「小さな木とひも」はとても懐かしく見ることが出来た。どこで見たのか思い出せないが、印象に残っていた作品である。またエルンスト「森と太陽」は初めて見た。エルンストはこれまではよく理解できなかったのだが、この作品は気に入った。チラシの裏面の5の作品である。森の質感、太陽の存在感、いづれも眼を離すことが出来なかった。抽象画などはわかりにくいということが言われる。だが作品そのものが細部とは無関係にそのまま私の頭の中に侵入して、居座ってしまうという作品がある。「森と太陽」はそんな作品のひとつであると思う。

 しかしセクション3-2「戦後の復興 アメリカ」と、セクション4.「拡張する表現と多様化の波」は私の感心からは遠い作品ばかりであった。

 図録は1600円、また気に入ったポストカードを購入しようとしたが5種類ほどしかなく、いつものことながら私の欲しいものはカードとはなっていない。図録もポストカードもいづれも残念ながら断念した。