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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「若冲と蕪村」展(感想2)

2015年04月13日 23時08分58秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 先の記事のコメントでリクエストのように触れてあった作品にこの2作品がある。



 まずは伊藤若冲の「果蔬涅槃図」。伊藤若冲の晩年の作品として展示されており、多分1790年以降の作品なのであろうか。若冲70代以降ということになるのであろう。解説に拠れば1794年以降の可能性が高いらしいが、そうならば78歳以降という最晩年である。
 釈迦入滅の様子を描く涅槃図を60種以上の果物・野菜に置き換えた作品。発想の奇抜が売りだが、決して際物には思えない。嫌味な後味も感じられない。それは果物・野菜という素材だからだと思う。また若冲の家業が青物問屋であることも自然な成り行きなのであろうか。
 二股大根が釈迦で、籠が寝台である。普通釈迦の周りを取り囲む諸菩薩・仏弟子や動物たちが蕪や糸瓜・茄子になり、沙羅双樹のはずの木々が玉蜀黍となってしまうユーモアには、脱帽である。
 細密描写や大胆なデフォルメが身上の若冲であるが、このように果蔬という極めて身近なものに若冲特有のデフォルメを加えるとこのように手元に置いても決して飽きることの無い自然な作品として生活の中に溶け込んでいくような雰囲気の作品になる。これが八百屋のカレンダーの絵として、あるいは縁起物として店先にぶら下がっているのを想像してみよう。決して違和感のないポスターに成り得る作品である。しかもこの作品が極彩色ではなく、水墨画であることが効果的と云えると思う。



 同じく蕪村晩年の作品である「鳶・鴉図」は展示されている順から勝手に想像すると1782年頃の作品に想定されるのかもしれない。
 解説によれば、嵐と雪、一羽と二羽、嵐の有音と雪の無音、白と黒、さまざまな対比の妙が、対の絵同士、あるいはひとつの絵の中でもあり、それが魅力ということとなっている。
 私は鴉が対になっていて、鳶と視線をぶつけ合いながら対峙しているように最初は思ったが、静かな雪と嵐のような激しい筆遣いの鳶の背景に気がついて場も時間も別々であると理解した。
 鴉が番のように仲睦まじいという場面からは俳味がある。一方鳶の持つ古来からの厳しい自然と対峙している厳しいイメージがそのまま利用されている。俳味と古来からのイメージの対比というものなのかもしれない。
 雪曇り身の上を啼く鴉かな(内藤丈草)
などの句が思い浮かばれる。
実はこの絵、昔見た本で紹介されていたがその本の絵ではだいぶ褪せた感じであった。実際に実物を見て、黒い色がこれほど鮮やかでくっきりしているとは思わなかった。特に鴉の黒が印象的であった。そして雪の描写に惹かれた。鮮明で強い筆致に好感を持った。
 鳶の絵の方では眼を見開いて風に向かっている姿勢があまりに写実的なのにあらためて驚いた。鴉の方はどちらかというと写実的というよりも心象的な姿態である。写実と心象の対比という見方も面白いかもしれない。

 残念ながらこの2作品は前期展示(~4/13)なので、本日はもう会場から姿をけしてしまう。

蔵王山に火口周辺警報(火口周辺危険)

2015年04月13日 20時07分10秒 | 天気と自然災害
蔵王山に火口周辺警報(火口周辺危険)を発表
報道発表日    平成27年4月13日
概要
 本日(13日)13時30分に蔵王山に火口周辺警報を発表し、噴火予報(平常)から火口周辺警報(火口周辺危険)へ引き上げました。
 蔵王山では今後、小規模な噴火が発生する可能性があります。
 想定火口域(馬の背カルデラ)から概ね1.2kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
本文
詳細については、下記の「資料全文」をご参照下さい。
問い合わせ先
気象庁地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4524)
資料全文 「蔵王山に火口周辺警報(火口周辺危険)を発表 [PDF形式:4KB]」
参考資料 「蔵王山の火山活動解説資料(2015年4月13日15時発表)[PDF形式:1,174KB]
http://www.jma.go.jp/jma/press/1504/13a/zaozan150413.html

一段落

2015年04月13日 03時24分35秒 | 読書
 ようやく、ボランティアの業務からも解放される。ボランティアの活動がようやく報われたようでホッとしている。しかし退職者会の号外などを来週までに作らなければならない。少なくともこの1週間はあとの片付けなどの仕事がまだ残っており、放り投げるわけにもいかないのがつらい。
 一人で静かに飲んだビールと日本酒1合の後片付けをして、まずは寝て休養。そののち、朝早目に起きて撮影した写真の整理を朝のうちにしてしまわなければならない。