GWより一週間早く仕事が休みとなりましたので、退院した父の様子を見るため滋賀に帰ってきました。
母の話によると医師より認知症の疑いがあると言われらしいのです。
実家に戻って父と話をしてみると、数分前に話したことがときどき抜けていることに気付きました。
病院の診断書には、認知症だけでなく、糖尿病など10種類くらいの病名が並んでいたので、それぞれの程度は分かりませんが、食事には気をつけるように言われているようです。
お酒も甘い物も好きな父が、母の言いつけを静かに聞いて守っていました。そんな素直な父は意外でしたし、終始大人しくなっていました。
とはいえ、運転免許証をまだ持っているのは大問題です。昨年、飲酒運転をして処罰を受けた際に返納すると約束していたからです。
改めて自主返納を薦めてみると「運転しないから大丈夫」などと言います。
「それならいらんやないか」と言うと「何があるか分からん」と言って抵抗していました。
「Twitterで見かけた話でな、まだまだしっかりしている母親が免許の返納をしたので、どうしてって尋ねたら、『まだ判断能力が残ってたから』って答えたって話があったよ」と話すと笑っていました。そこはわかるんやな。
私や周りがヒートアップして、抵抗が強くなっても困るのでその日はそこまでにしました。
色々と考えたり、自主返納の手続きを調べたりして、翌日、もう一度話をしてみることにしました。
ここ数日、暴走車が多数の死傷者を出す自己が続いており、朝昼晩とそれらの事件をニュースで取り上げていました。
私としては多少強引に話をしないといけないのではと危機感を募らせていました。
TVを見ている父に「免許の返納せんと安心できひんし、帰られへんわ」と言っても反応がなかったのですが、「みんなに迷惑がかかる前に返しとこう。困ったときはバスもタクシーもあるしなんとかなるよ」と続けたら「そうやな返しに行こか」と素直にうなずいてくれました。
決まったらもう早く済ませないと、いつ忘れるか分かりません。
病院に行く予定があったので、早めに病院に連れて行って、そこから最寄りの警察署に向かいました。
事前に確認したところ、管轄とは関係なく滋賀県内の警察署であればどこでも手続きできるそうです。
窓口の時間を確認して出かけました。
警察署に着くと「なんか用事あんのか?」とぼける父。
「免許証返すんやろ」って言うと、「ああ、そうやった」と笑っていた。
父が自ら、窓口で免許証を差し出して、申請書に名前や住所も書いてくれた。
父が状況を納得して返納してくれたことがはやり一番嬉しかった。
本当にホッとしました。