8月29、30日に、尾瀬沼と尾瀬ヶ原を歩いてきました。
その①では、歩いたコースと主な風景をご覧いただきました。今回からは観た花々を順にご紹介していきます。
先ずは、「晩夏の尾瀬を代表する青い花」サワギキョウとオクトリカブトです。
■サワギキョウ(沢桔梗、キキョウ科ミゾカクシ属の多年草)
この花は白いイワショウブや黄色いオゼミズギクと共に、晩夏の尾瀬を代表する花のひとつです。白い花や黄色い花は初夏から盛夏にかけても見られますが、青い花は晩夏から秋になり目につくようになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/7d/fb5ba8a324b4d5acc52c240a3b9dcb11.jpg)
分布:北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の湿った草地や湿原などに自生する。普通、群生する。
特徴:茎の高さは50~100cmになり、枝分かれしない。葉は無柄で茎に互生し、形は披針形で、縁は細かい鋸歯状になる。
花期は8~9月頃で、濃紫色の深く5裂した唇形の花を茎の上部に総状に咲かせる。花びらは上下2唇に分かれ、上唇は鳥の翼のように2裂し、下唇は3裂する。萼は鐘状で先は5裂する。キキョウと同じく雄性先熟で、雄しべから花粉を出している雄花期と、その後に雌しべの柱頭が出てくる雌花期がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/f6/55dff1a3c0517a54b24fbbefe3dcb67a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/1c/54557ab0df37f7561a5d7f5f0f961a5c.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/b1/692039427da045a135f124dcceaa070b.jpg)
今回、尾瀬沼、尾瀬ヶ原の両方でサワギキョウを観ました。尾瀬沼の方が標高が高いため早く咲くようです。
2日目は雨となり、サワギキョウの花も雨に濡れていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/14/8ea43881ab8941aa65a27473dff55c75.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/f8/0d5bde4f0813802d3ab29d1303d935f9.jpg)
サワギキョウは、全体に毒性の強いアルカロイドを持っています。
もう一つ、この時期に咲く毒性の強い植物といえば、トリカブトです。トリカブトも青い花を咲かせます。
■オクトリカブト(奥鳥兜、キンポウゲ科トリカブト属の疑似一年草) ※擬似一年草:母植物が栄養繁殖体を残して一年で枯れる植物
尾瀬ヶ原の見晴や山ノ鼻周辺で観られるトリカブトを、以前はオゼトリカブトと呼んでいました。しかし最近では、オクトリカブトとして扱うことが多いようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/41/aaf531b650d60396f6c3e9ba623ad7a4.jpg)
分布:日本固有種。北海道の道南地方、本州の新潟県・群馬県以北の日本海側に分布し、低地から山地帯の草原、林内、林縁、ときに高山草原に生育する。
特徴:高さ・長さは60~200cmになり、ときに300cmを超え、茎の上部に屈毛が生える。
花期は8~10月。花序は長さ8~20cmで、散房花序または棒状の円錐花序になり、3~10個ほどの花がつき、上部から下部に向かって開花する。花柄は長さ3~10cmになり、全体に下向きの屈毛が密生する。花は青紫色から菫色、ときに黄白色で、長さは3~5cmになる。花弁にみえるのは萼片で、上萼片1個、側萼片2個、下萼片2個の5個で構成される。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/1c/c25a5527bb3cbba889683a9dcb6677c7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/3f/305fe5db668c503dcf40bb258f94b877.jpg)
尾瀬の秋に咲く青い花としては、エゾリンドウがあります。エゾリンドウは9月中旬から10月上旬に咲きます。
この花は尾瀬で咲く花々の中で一番最後に咲くので、最終ランナーと呼ばれています。今回の尾瀬行ではエゾリンドウを観ていません。
(参考)エゾリンドウ(蝦夷竜胆、リンドウ科リンドウ属の多年草) 2021/09/19 尾瀬ヶ原で撮影
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/97/d80ae9b950c0cf0b63a16ff76d88271a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/56/b6360193249825aa97123e9d9fe13960.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/72/dc6687eee6b05d16a6f2b81ab78c2282.jpg)
明日は白い花、イワショウブ、ウメバチソウなどをご覧いただきます。
その①では、歩いたコースと主な風景をご覧いただきました。今回からは観た花々を順にご紹介していきます。
先ずは、「晩夏の尾瀬を代表する青い花」サワギキョウとオクトリカブトです。
■サワギキョウ(沢桔梗、キキョウ科ミゾカクシ属の多年草)
この花は白いイワショウブや黄色いオゼミズギクと共に、晩夏の尾瀬を代表する花のひとつです。白い花や黄色い花は初夏から盛夏にかけても見られますが、青い花は晩夏から秋になり目につくようになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/7c/bb99780193eb65439fe592db123cc7ee.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/7d/fb5ba8a324b4d5acc52c240a3b9dcb11.jpg)
分布:北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の湿った草地や湿原などに自生する。普通、群生する。
特徴:茎の高さは50~100cmになり、枝分かれしない。葉は無柄で茎に互生し、形は披針形で、縁は細かい鋸歯状になる。
花期は8~9月頃で、濃紫色の深く5裂した唇形の花を茎の上部に総状に咲かせる。花びらは上下2唇に分かれ、上唇は鳥の翼のように2裂し、下唇は3裂する。萼は鐘状で先は5裂する。キキョウと同じく雄性先熟で、雄しべから花粉を出している雄花期と、その後に雌しべの柱頭が出てくる雌花期がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/f6/55dff1a3c0517a54b24fbbefe3dcb67a.jpg)
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今回、尾瀬沼、尾瀬ヶ原の両方でサワギキョウを観ました。尾瀬沼の方が標高が高いため早く咲くようです。
2日目は雨となり、サワギキョウの花も雨に濡れていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/38/0a8247777cb747bcf637a64e261e9c63.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/14/8ea43881ab8941aa65a27473dff55c75.jpg)
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サワギキョウは、全体に毒性の強いアルカロイドを持っています。
もう一つ、この時期に咲く毒性の強い植物といえば、トリカブトです。トリカブトも青い花を咲かせます。
■オクトリカブト(奥鳥兜、キンポウゲ科トリカブト属の疑似一年草) ※擬似一年草:母植物が栄養繁殖体を残して一年で枯れる植物
尾瀬ヶ原の見晴や山ノ鼻周辺で観られるトリカブトを、以前はオゼトリカブトと呼んでいました。しかし最近では、オクトリカブトとして扱うことが多いようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/41/aaf531b650d60396f6c3e9ba623ad7a4.jpg)
分布:日本固有種。北海道の道南地方、本州の新潟県・群馬県以北の日本海側に分布し、低地から山地帯の草原、林内、林縁、ときに高山草原に生育する。
特徴:高さ・長さは60~200cmになり、ときに300cmを超え、茎の上部に屈毛が生える。
花期は8~10月。花序は長さ8~20cmで、散房花序または棒状の円錐花序になり、3~10個ほどの花がつき、上部から下部に向かって開花する。花柄は長さ3~10cmになり、全体に下向きの屈毛が密生する。花は青紫色から菫色、ときに黄白色で、長さは3~5cmになる。花弁にみえるのは萼片で、上萼片1個、側萼片2個、下萼片2個の5個で構成される。
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尾瀬の秋に咲く青い花としては、エゾリンドウがあります。エゾリンドウは9月中旬から10月上旬に咲きます。
この花は尾瀬で咲く花々の中で一番最後に咲くので、最終ランナーと呼ばれています。今回の尾瀬行ではエゾリンドウを観ていません。
(参考)エゾリンドウ(蝦夷竜胆、リンドウ科リンドウ属の多年草) 2021/09/19 尾瀬ヶ原で撮影
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/97/d80ae9b950c0cf0b63a16ff76d88271a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/56/b6360193249825aa97123e9d9fe13960.jpg)
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明日は白い花、イワショウブ、ウメバチソウなどをご覧いただきます。
トリカブトの仲間を剣山で見ました。四国ではシコクブシと言っていました。
サワギキョウは、場所によって背丈が違ったり、咲き始めだったり、咲き終わりだったり、いろいろでした。
きれいなお花を選んで撮りました。
トリカブトは全国にいろいろな種がありますね。
「ブシ」というのはトリカブトの古来からの呼び名で、地域によってハクバブシ(白馬附子)だとかナンタイブシ(男体附子)とかがありますね。
四国の山にはまだ行っていません。いずれお邪魔したいと思います。
大好きな花の一つ、そして、秋が近いの感じさせて
くれる花、
晩夏の尾瀬を代表する花なんですね。
つい先日、ホームグラウンドの小さな田んぼ近くで、
毎年咲いてくれるので、見に行きました。
タイミング同じだぁと思わず微笑んでしまいました^^
トリカブト、(エゾリンドウ)、
どれも、紫が、綺麗な花、なにか惹きつけるものを
もっていますよね^^
9月スタート、頑張って行きましょう(^.^)/
おはようございます。
トリカブトの毒は有名ですが、サワギキョウにも毒ウがあったのですか?
知りませんでした。
気を付けないといけませんね。
ウメバチソウは開田高原でまだ咲いていませんでした。
蕾だけ見てきました。
今度行ったら終わっているかな??
青い花って何だろうと思っていました。
サワギキョウ、両手を広げたような形が独特ですね。
後ろ側にあるのが蕊でしょうか。
とても美しいですが、有毒なんですね。
オクトリカブトも綺麗な青色。
花弁に見えるのは萼だとは知りませんでした。
花が中から覗いていますね。
1枚目、花が沢山付いていて素晴らしいです。
エゾリンドウはまだでしたか。
青いお花3種、楽しませて頂きました。
一方で、「岩手の高山植物百科 岩手日報社」には載っており、生育場所は八幡平、岩手山、駒ケ岳、焼石岳、栗駒山などで、早池峰山のものはヤマトリカブトとあるので悩まずに、その山のガイドブックなどに従うことにします
見たことのないサワギキョウも「山渓ハンデイ~」ではなく「岩手の野草百科 岩手日報社」で発見したところ、盛岡の郊外と思われる平地で撮影された写真が載っていました。
オクトリカブトとサワギキョウ、どちらの写真もすごく鮮明に綺麗に撮影されていますね。
腕良し、カメラ良し、そして風も弱いなど条件良し ですね。
私はリンドウ属も悩みます。
オヤマリンドウ、エゾオヤマリンドウ、エゾリンドウ、いずれも県内に生育しているようで、別々に見たのでは分かりません。
サワギキョウは、お好きなお花なのですね。
尾瀬では高山植物と山野草が混在していますが、サワギキョウは山野草のようです。
図鑑には「山野の湿地に生える」と書いてあります。
尾瀬沼の標高が1670mほどです。attsu1さんのホームグラウンドとはかなり標高差があるかもしれませんね。
垂直分布の幅が広い植物だと思います。
今は、この花が尾瀬の主役です。
オクトリカブトも山野草です。
この植物の分布は、北海道と本州の新潟県・群馬県以北なので、尾瀬が最南端なのかもしれません。
尾瀬ではシカが食べる植物が減っていて、シカが食べないこの植物は、しっかり増えているように思います。
植物にとって毒を持つことは、大切なようです。
サワギキョウも毒を持っています。麻酔などの効能を薬草として利用された例もあるそうです。
横溝正史の長編推理小説に、この植物(お庄屋ごろし)を使った殺人トリックがあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E6%89%8B%E6%AF%AC%E5%94%84
怖いですね。
ウメバチソウもこの季節を代表するお花のひとつです。
但し、背丈が低いので尾瀬の湿原では目立ちません。
木道の脇ではよく目立つお花です。
木曽にお帰りになって観られるといいですね。
8月末の尾瀬を歩かれたのですね。
山の花はもうすっかり秋の花にシフトしているようですね。
青い花は私の一番好きな花で、自宅でも園芸種、野草を問わず、青い花をいろいろと栽培しています。
そんな訳でサワギキョウの名もずいぶん昔から知っていたのですが、四国には分布しないようで、長い間見たことがありませんでした。2年前の秋に、ちょくちょく行っている岡山の低山にたまたま行った時、駐車場傍の湿地で咲いているのに出合い、とても感激しました。
御画像のサワギキョウは花弁に細かい毛が見えるのですが、私の撮影した画像には毛があまり見えないので、後ほど、オリジナル画像を探して見てみたいと思います。
毒性については横溝正史「悪魔の毛鞠歌」にも毒薬として使われているそうですね。
トリカブトの仲間は四国の高山では圧倒的にシコクブシが多く、剣山系ではシカ害によってシコクブシが異常に増えましたが、私の住む香川の山にはタンナトリカブトも見られますよ。
リンドウも大好きな花ですが、栗駒山ではオヤマリンドウが咲いていたと思っていたのですが、調べなおしてみるとエゾオヤマリンドウだったようです。
四国の山では何もつかないただのリンドウとアサマリンドウが咲きますが、どちらもすでに石鎚方面で眺めてきました。お山はもう秋模様ですね。
昨日のブログに、「サワギキョウやイワショウブを見ることを第一の目的に」と書いたので、お気づきかと思いました。
今日はサワギキョウが主役で、明日はイワショウブです。
サワギキョウはキキョウ科ですが、花は独特な形をしています。
けっこうアップで撮りましたが、その割に花の構造がよく分からず、申し訳ありません。
トリカブトの花も独特な形です。
この中にマルハナバチが入って受粉を助けているようですが、実際のところ花粉にも毒があるので大変です。
そのためトリカブトの花粉が含まれたハチミツは食べることができないとのことです。
今年はエゾリンドウをまだ観ていません。
来週出掛ける山で、もしかしたら観られるかもしれません。